これからの学校運営のあり方について [一般質問(1998年12月)]
〔平野みどり君登壇〕
○平野みどり君
御答弁ありがとうございます。
自分のことを振り返ってみますと、もうこれは二十五年も前になりますが、やはり受験競争が今ほど熾烈ではなかったころなんですけれども、人を評価する尺度が、勉強ができるか否かに置く雰囲気はつくられていたような気がします。
それから、今まで受験競争はだんだんだんだん熾烈を極めてきておりまして、明らかに子供たちの心をむしばんでいるように思われます。希望する高校をあきらめ、確実に合格させるために振り分けられ、地元から離れた高校に通い、そのうち退学していくという生徒が後を絶ちません。中学まではともに通い、遊び、育ち合った同級生が、片や優秀と言われるA高校の生徒、片やB高校の生徒として登下校時に行き違い、毎日毎日みじめな思いをする、気まずい思いをするという場面は、県内の至るところで存在します。十三、十四、十五、不安定な多感な成長期に過度なストレスを強いるのはもうやめにしたいと思います。
昨日の広瀬議員の質問にもありましたように、中高一貫教育も、新たに進学校化させるのでなければ、さまざまな体験活動を通して個性や多様性をはぐくむ六年間の教育ということで、積極的に検討していく必要があるとも思います。
いずれにしましても、熊本県でもさまざまな評価の基準を検討中、実施中ということですので、その実効が上がり
ますことを祈りたいと思います。
次に、これからの学校運営のあり方についてお尋ねいたします。
本年九月の中教審答申では、地方行政のあり方について答申が出されました。
その中では、これまでの中央集権的教育行政から地方分権への方針が打ち出されています。学校の自主性、自律性を重視し、各学校の実情に合った弾力的かつきめ細かな学校運営への提言です。その前段に、教職員の資質として、平成九年七月に出された教育職員養成第一次答申では、多様な資質、能力を持つ個性豊かな人材によって構成される教育集団が、連携、協働して教育活動を展開することの必要性が挙げられています。また、今後の教員の資質、能力のあり方について、画一的な教員像を求めることを避け、教員一人一人の資質、能力は決して固定的なものではなく、変化し、成長するものでなければならないとしています。
また、校長のあり方と職員会議に関しての中教審は「職員会議は、校長の職務の円滑な執行に資するため、学校の教育方針、教育目標、教育計画、教育課題への対応方策等に関する教職員間の意思疎通、共通理解の促進、教職員の意見交換などを行うものとすること。」とうたっています。
今回の答申では、校長の権限拡大も盛り込まれていますが、それは教育論議を重ねた上で、具体的かつ合理的な理念や理論を取り入れる手法を実践できるリーダーとしての権限拡大であり、中央集権的な教育行政から、地方分権の流れの中での方針に沿ったものでなければならないのではないでしょうか。
そこで教育長にお尋ねいたします。
学校が、校長の責任のもと、自立した教職員の連携、協働により、生き生きとした教育活動が展開される場となるための御所見を伺います。
〔教育長佐々木正典君登壇〕
○教育長(佐々木正典君)
これからの学校運営のあり方についてでございますが、先生のお話にもございましたように、本年九月の中央教育審議会答申において、公立学校が地域の教育機関として、家庭や地域の要請に応じ、自主的、自律的に特色ある学校教育活動を展開できるようにするために、まず一番目に、教育委員会と学校の関係の見直しと学校裁量権限の拡大、二番目に、校長、教頭への適材の確保と教職員の資質向上、三番目に、学校運営組織の見直し、四番目に、学校の事務、業務の効率化、五番目に、地域住民の学校運営への参画の五つの視点からの提言がなされたところでございます。
これからの学校運営に関しましては、これらの提言が具体的な制度改正や法律改正等においてどのように反映されていくのか、注意深く見守ってまいりたいと考えております。
基本的な考え方といたしましては、生き生きとした教育活動が行われるためには、各学校において、校長のリーダーシップのもとに、全教職員が一致協力して児童生徒一人一人を重視した教育を推進できる体制を確立し、家庭や地域と相互に連携し、各種課題に一体となって取り組んでいくことが不可欠であると考えておるところでございます。