熊本市電の電停のバリアフリー化について [代表質問(2005年9月)]
質問
(平野みどり)
今度は、熊本市電の電停のバリアフリー化についてです。
なぜ熊本県議会で熊本市電とお思いかもしれませんが、質問をお聞きいただけたらありがたいです。
熊本市電には、現在5編成のヨーロッパ製のノンステップ電車が走っています。全国的にも注目され、この電車を目当ての観光客も少なくありません。何よりも、ノンステップ電車の導入により、ステップが高いためにそれまで電車を利用できなかった高齢の方や車いす使用者――私どものような者ですが、あとベビーカーの親子などが公共交通機関を利用できるようになった、そのことの意味は大きいと思います。
ところが、現在、市電の電停は35カ所ありますが、そのうち車いす利用者が何とか一人で乗降できる電停は13カ所です。しかし、これらも幅1メートルほどしかない電停も含まれ、電動車いすの人を含め、安全に使えるとは言えない状況です。
これでは、ユニバーサルデザインを目指す熊本県の県庁所在地の公共交通機関として、はなはだ心もとないと言わざるを得ません。特に、せっかくノンステップ電車が走っているのに、神水電停が利用できないため、市民病院に電車で通院することができないのは問題だと以前から指摘されていました。そのほか、片っ方の電停は使えて一方は使えないところもあるなど、以前からこういった御意見もいただいているところです。
電停の拡幅には、道路管理者である熊本県、道路交通行政をつかさどる熊本県警、そして市電、電停の設置者である熊本市、この3者間で電停をUD化するという目的のもと、それぞれが知恵を出し合いながら進めていかなくては、なかなか改善は進みません。関係者間で、今後、現実的な協議を進め、計画的に改良していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
再来年にはユニバーサルデザイン全国大会が本県で開催されると聞いております。また、6年後には、新幹線全線開通で、観光客が市電を使って町中へと移動してこられます。このまま放置していくならば、県内外の方々から無策だと言われても仕方ありません。
今後の対応について、地域振興部長に伺います。
答弁
地域振興部長(鎌倉孝幸君)
熊本市電につきましては、交通事業者である熊本市において、街路事業や電車の車庫移転等により、平成10年以降、5カ所の電停についてUD化が図られております。
また、県で今後予定しております熊本駅周辺整備事業及び新水前寺駅の交通結節点改善事業においても、計4カ所の電停のホームについて、法令が定める1.5メーター以上の幅を確保する計画といたしております。
しかし、依然といたしまして、市電の電停35カ所のうち、車いすでの利用ができない電停が過半数以上を占めている状況に変わりはございません。
県としましては、現在の電停のホームが自動車走行車線と市電軌道の間に設置されていることもあり、車いすでの利用に限らず、御指摘の子供や高齢者を初めとするさまざまな利用者の安全性や利便性の確保の観点から、電停の改善は大きな課題であると認識しております。このため、交通事業者である熊本市においても、できるだけ早く改善方策を検討していただく必要があると考えております。
具体的には、多くの電停が自動車走行車線の幅を削減する方法でホームのスペースを確保されております。さらに、車線の幅を削減することはこれ以上困難であると、財源的にもあるいは道路交通上ということも非常に困難な問題があります。例えば、電停を真ん中に設置するアイランド方式あるいは道路の拡幅等、その改善策について十分な検討が行われる必要があると考えているところでございますが、県としましては、先般立ち上げました新幹線くまもと創りプロジェクト推進本部、ここでもUDを大きな視点に据えております。その全体の推進本部のもとに、11地区の地域推進本部、熊本地域推進本部、本部長は熊本市長でございます。この中にも十分その問題提起を図り、熊本市当局であれば、交通局であれ都市整備局であれ、建設局、あるいは熊本県であれば、私たまたま今答弁しておりますが、私どもの部あるいは土木部、県警、そこの横の連携を十分図りながら、関係機関と積極的に協議を行っていきたいというふうに思っております。
(平野みどり)
熊本市電は、やはり熊本市ですから、市がきちんとイニシアチブをとっていただくことは、これはもう肝要だと、これがまず第一だというふうに思います。ただ、熊本市側としても、県警からはどうだろうか、熊本県道の場合の道路管理者の思惑や立場はどうだろうかというようなところがあってなかなか進まない。行政が2つ、3つに分かれていることによって進まないようです。だとするならば、やっぱり6年後の立ち上げ、新幹線全線開通に向けての、先ほどおっしゃった推進本部の立ち上げはいい機会ですし、再来年度のユニバーサルデザイン全国大会に向けて、計画的に6年後にどうするのだと、来年にすべてが完璧にUD化されるとはもちろん思いませんので、いや、こういった計画があって、いついつまでにできるようになるのですよということが示されるようにしていただきたいなというふうに思います。
私も、いろいろ視察で、全国から、車いすの方も含めて、デザイナーの人たちをお呼びして御案内することがあるのですけれども、いや、次の電停はおりれないのですよとか、あそこでしかおりれませんと、もう何度も何度も言っている状況で、やっぱりこれは改善されなければならないなとひしひしと感じております。よろしく御対応のほどお願いいたします。