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地域福祉計画策定の支援について [一般質問(2002年6月)]

◆(平野みどりさん) 緊急雇用対策の効果、四百九十余りの事業に取り組み、五千百人の新規雇用が出た、常用雇用に三百人結びついたというお話でした。こういう緊急雇用対策に関して、中高年の方たちは家族を抱えていらっしゃるという緊急性からして、真っ先に取り組まれなければいけませんけれども、先ほど申し上げましたように、高卒者の方たちが不本意にフリーターになっている、もしくは不本意に進学をしなければならない。進学をするにも親の経済力が厳しい状況では難しいですので、そういった状況が現実にあるということも考えながら、できるだけ県も労働行政に深くかかわり続けていただきたいというふうに思っています。
 きちんとハローワークを通じて就職することによって、定着率も増すというふうに思います。アウトソーシングという意味で、いろんな職業あっせんの機関が民間出てきておりますけれども、学校を卒業したばかりのまだ未成年の子供たち、生徒たちに対しては、きちんとハローワークが入って支援していくことが重要だと思います。
 それから、ハローワークの窓口についてですけれども、例えばアクアドーム、通常スポーツの大会がないときはあいていますけれども、そういうところに行けたらいいのになというような声も伺っています。熊本市西部にかなり失業者の方たちも多いという話も聞いておりますけれども、そういったことも含めて、就職を希望される方たちが本当にいら立つことがないような就職支援について、今後も国との連携をとりながら進めていただきたいというふうに思います。
 では、次の質問に移らせていただきます。
 地域福祉計画策定の支援についてです。
 経済至上主義のもとでの成長型の社会は終えんを迎えたと言われています。そして、現下の経済不況により、高齢の皆さんや障害を持つ人、そして青少年たちは、さらに厳しい状況に置かれています。今こそ、それらさまざまな個性を持つ一人一人と地域とのつながりが重要性を増していくと思われます。だれもが地域とのつながりの中で自立した個人として、そして地域住民の一人として生きていくことを望んでいます。そして、これは生活圏としてとらえた地域社会においてこそ実現できるのではないでしょうか。
 こういった考えのもと、改正された社会福祉法に基づき、平成十五年四月一日からの施行に向けて、熊本県は、市町村がつくる地域福祉計画策定を支援するため、県地域福祉支援計画を策定することになり、今後検討委員会で議論が進められると聞いております。
 さて、既にある高齢者福祉計画、障害者福祉計画、児童福祉計画を内包する計画として地域福祉計画は位置づけられておりますが、利用者のニーズを基本とした福祉をという声が大きくなっている中、従来の縦割りでの対応でなく、できる限り三つの計画を有機的、効率的に活用し、住民本位で地域特性を生かした地域福祉が実現されていくことが望まれています。
 そこで、県として、地域福祉計画策定を支援していく上で押さえておくべきだと思う点を三点ほどお尋ねいたします。
 まず、市町村合併と地域福祉計画策定についてですが、現在、平成十七年三月の合併特例法の期限をにらみながら、市町村の多くは市町村合併での議論や準備事務に奔走しています。そんな中、社会福祉法上義務規定とはなっていない地域福祉計画を市町村が策定していくことを県としてはどう支援していくのでしょうか。まずは、生活圏としての現在の市町村をベースに地域福祉計画は策定されるべきだと考えますが、合併後まで持ち越そうとする市町村があることも心配されます。その点についてのお考えをお聞かせください。
 二点目は、これまでの福祉政策により、高齢者福祉計画、障害者福祉計画、児童福祉計画の三分野でのサービス提供の仕組みが異なっています。当然、急激な高齢化に対応するため、介護保険制度など高齢者福祉においては先駆的に取り組まれてきました。先ほど述べましたように、利用者のニーズを基本に地域福祉計画をとらえるとき、どのようにして利用者の立場に立って一人一人が満足のいく地域福祉を実現していくのか、お尋ねいたします。
 三点目としては、市町村が地域福祉計画を策定するに当たっては、広く住民ニーズを把握し、まちづくりというとらえ方で議論を進めていくことが必要であると思います。その際、策定委員の公募制は、住民参画という点からも重要だと思います。さらに、福祉サービスを利用している人の参画は不可欠で、委員として子供が選ばれることもあっていいと思います。また、策定委員が問題意識を持って参画するためには、委員への的確な情報提供などの支援も必要ですし、ワークショップ形式で行うなど、さまざまな工夫も必要だと思います。策定委員会と委員のあり方についてどうお考えでしょうか。
 以上三点について、健康福祉部長にお尋ねいたします。

◎健康福祉部長(中村義彦君) まず、市町村合併との関係でございますが、地域福祉計画は、平成十五年四月の改正後の社会福祉法の施行を踏まえますと、平成十五年末までに策定されることが望ましいと考え、市町村の取り組みを支援しております。地域福祉の推進は、地域住民の意識やその推進主体であります市町村の行政体制と密接な関連を有しており、平成十七年三月の合併特例法の期限を念頭に進められている市町村合併の動きと連携して進めることが望ましいと考えております。
 市町村合併に必要な新市町村建設計画でも、地域福祉の推進を含めた福祉分野のビジョンを示す必要がございます。また、地域福祉計画に定める地域福祉圏域は、市町村単位が基本とされていますものの、広域的策定や、逆に人口規模の大きい市町村等は複数に分割することもできることになってございます。したがいまして、合併を検討している市町村が、合併協議と並行して地域福祉計画を検討することは可能であると考えており、むしろ将来を見据えた多面的な議論を踏まえた計画策定につながることも期待できると考えております。
 県としましては、できるだけ多くの市町村が平成十五年度末までに計画の策定を完了するよう、本年度は、地域福祉推進トップセミナーの開催や地域福祉計画策定ガイドラインの提示等を行ってまいりたいと考えております。
 次に、利用者の立場に立ったサービス提供についてでありますが、増大、多様化する福祉ニーズに対しては、高齢者、障害者、児童等の対象ごとに策定されます個別計画や専門分化した単一の福祉施策では十分に対応できない面がございます。そこで、地域住民等と行政が協働し、現行制度では提供できないサービスの創出や既存サービスの一体的な提供体制の構築を行うことなどが重要であると認識しております。
 例えば、子育てや介護のファミリーサポートを住民参加により実現することや各種の相談等ケアマネジメント体制の一元化を図ることなどが考えられます。
 地域福祉計画は、各個別計画を横断する共通理念をもとに、これらの仕組みを地域特性に応じて体系的に構築しようとするものであり、住民参加により策定が行われることによって、より一層利用者の立場に立ったサービスが提供されていくものと考えております。
 最後に、地域福祉計画策定委員会と委員のあり方についてでございますが、地域福祉の推進につきましては、地域住民を福祉施策の対象としてのみとらえるのではなく、地域福祉の担い手として位置づけて、計画の策定、実施、評価の各段階で、主体的な参加を選べるようにすることが重要なことであると考えます。
 地域福祉計画策定委員会の委員選任、効果的な委員会運営のあり方等については、国の社会保障審議会福祉部会の報告により、地域住民の参加を含めた基本的な考え方が示されておりますが、さらに県としても、今後、市町村に提示する予定のガイドラインの中で、住民参加の多様な手法を示してまいりたいと考えております。


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