新障害者プランについて [一般質問(2002年6月)]
◆(平野みどりさん) 御答弁いただきました市町村合併との絡みですけれども、これは福祉に限ったことでない。いろんな計画を先送りにしてしまいがちな、そういった自治体もあるのではないでしょうか。私のよって立つところの福祉の分野でも、この合併の問題と地域福祉計画の策定の進み方について、非常に心配をしているところです。
先ほど御答弁の中にもありましたように、現時点の市町村がそれぞれどういった福祉ニーズを持っているか。例えば、高齢者の方たちが多い、子供が多い、障害を持つ方たちが多い、施設に暮らしている、地域に暮らしている、さまざま特色があると思いますが、そこを持ち寄って、合併後はできるだけ高いラインで福祉計画をまた練り直していくという作業が必要になってくると思います。ぜひそういった支援をよろしくお願いいたします。
さらに、各個別計画を横断する共通の理念ということをおっしゃいましたけれども、やはり今まで介護保険等によりまして高齢者福祉に関しては予算づけがかなりされてきていますが、じゃああとの児童や障害者福祉はどうだったのかということも含めて、今後はその縦割りの部分をできるだけ効率よく運用していけるように支援をお願いしたいと思います。
策定委員に関しては、住民参加、当事者参加ということは、もうこれは時代の要請ですので、ぜひ各市町村がそういった取り組みをしますように御支援をお願いします。
次に、新障害者プランについてお尋ねいたします。
都道府県は、障害者基本法に基づき、県レベルでの実施計画、すなわち障害者プランを策定しておりますが、本県の場合、平成十年から十四年までを実施期間として、障害者プランが立てられております。つまり、本年が最終年となり、ただいま十五年度以降の新たなプラン策定に向けて取り組まれております。
既に、六月十一日、十二日の二日間、身体、知的、精神の各障害者団体や親の皆さんから意見をいただく会が開かれ、並行して、新障害者プラン検討委員会も現時点で三回開かれ、活発な意見交換がなされていると聞いております。
さて、現行の県プランが策定された時期からおよそ五年を経て、だれもがともに生きる社会が当たり前の社会とするノーマライゼーションの理念の理解は進んでおりますが、WHOが障害者福祉の新たな概念として打ち出したパーティシペーション、参画、参加と訳すのでしょうか、パーティシペーション、すなわち一緒にいるだけでなく、いかに同じ市民として社会参画していける環境を整えるかが、今後の障害者福祉施策を考える上で何より重要だと考えます。
そして、それを阻む制度や物理的障壁、因習、慣習をどう取り除いていくかが課題であり、その際、具体的な日常レベルの権利侵害や苦情にどう対応していくかというシステム、つまり権利擁護、これは英語でアドボカシーと言いますが、これを地域で根づかせることが重要です。これから検討委員会でも議論が深められていくことを期待しますが、権利擁護の新障害者プランへの反映を含め、今日的課題を現時点でどうとらえておられるか、お尋ねいたします。
また、県障害者プランが施策誘導をする形で各市町村も障害者プラン策定を求められてきたわけですが、平成十一年度末で全国最下位だと報道された策定率も、本年度中に一〇〇%達成される見込みだということです。
県で準備が進められている新障害者プランは、意見聴取会や検討委員会での議論を反映させて、今日的な課題の反映や数値目標の修正、推進体制の見直しなどを含め改編されていくことになりますが、その後は、新障害者プランを受けて、市町村も現行のプランの見直しを行うことが期待されています。
ただ、市町村がこの見直しを遅滞なく行っていくかは、前回の策定率の出だしの悪さからしても大変心配です。つまり、地域福祉計画同様、市町村合併の対象となっている自治体の中には、どうせ合併するのだからと、合併後に先送りしようと考えるところもあり得ると思うからです。
今後、市町村への権限移譲が進み、障害者福祉施策の実施主体としての市町村の役割は高まるばかりです。そこで、市町村が地元の障害者福祉ニーズに的確に対応していくための市町村障害者プランの見直しを、県としてはどう支援していくのか、健康福祉部長にお尋ねいたします。
◎健康福祉部長(中村義彦君) まず、障害者福祉施策の今日的課題についてでございますが、社会福祉基礎構造改革により、障害保健福祉の分野は、平成十五年度からの支援費制度への移行、あるいは知的障害者福祉施策の町村への権限移譲等、大きな変革期を迎えてございます。
これらの改革によりまして、障害者の自己選択、自己決定に基づく利用者本位の制度となり、また、障害者により身近な市町村が障害保健福祉施策の中心的担い手となることが考えられます。
このことから考えますと、障害保健福祉施策における今日的課題は、障害者の地域生活の支援であり、具体的には、在宅サービス及びサービスを利用する際の相談支援の充実であると認識しております。
基本的施策対応につきましては、今後検討委員会等で検討を重ねることとなりますが、中でも権利擁護につきましては、重要な課題であると認識いたしております。現在、社会福祉協議会で、障害者等に対して福祉サービスの利用援助や金銭管理の支援を行う地域福祉権利擁護事業を実施しておりますが、このほかどういった障害者施策があり得るのか、検討を深めてまいりたいと考えております。
次に、市町村障害者プランの見直しについてでありますが、市町村が施策の中心的役割を担うこととなる中、新しい県障害者プランにおいては、障害保健福祉圏域ごとの計画を策定し、市町村との連携を強化したいと考えております。この取り組みの中で、市町村みずからが、新計画に呼応してプランの見直しを行ったり、合併協議の際に、福祉分野のビジョンが策定できるように圏域ごとに機運の醸成を図るとともに、見直しに必要なデータ等の情報提供を行うなど、市町村が住民ニーズに的確に対応できるように支援してまいりたいと考えております。