石川県への視察 [視察報告]
石川県といえば金沢。この地を訪れるのは、三度目となる。一度目は、補選で議員になったばかりで右も左も分からない頃の交通対策特別委員会の視察だった。新幹線開通を心待ちにする金沢駅の駅舎と駅前広場を視察したことを思い出す。
新幹線が入ることになる線路が高架化され、その下には既に商店街が広がっていた。恐らく、熊本の駅舎の姿とほぼ一致している。そして、当時まだ着手されていなかった駅前広場が、姿を現していた。弧を描いたバスターミナルが駅舎の一番近くに位置していた。工事中のためかタクシー乗り場がやや離れていたが、駅前の左右が熊本駅の1.5倍はありそうなので、恐らく駅舎側に接地することになるだろう。駅広の整備は、今年度中には終わるそうなので、後は新幹線がつながるのを待つばかりということだ。在来線か電車の一部は、地下に入りこんで接続している。(定かでないので、調べてみたい)いずれにしても、時間との闘いとなってきた熊本とは、随分違う進捗だ。
さて、視察の目的は、能登半島の北端、輪島市近くの「能登空港」と、輪島風力発電所の視察だ。能登空港は、天草空港と同じカテゴリーの空港ではあるが、天草空港の滑走路は、プロペラ機しか就航できない1km、能登空港の滑走路はジェット機が就航できるよう2kmある。能登空港は、天草のように自ら航空機を所有しておらず、民間機(ANK、全日空の関連会社)が能登-羽田間を一日二往復、離発着している。
この空港で注目すべきは、民間が入るための条件としての搭乗率保証制度だ。つまり搭乗率が70%を下回ったら損失分は県が支払い、上回ったらANKから県に支払われるという、一定の収益を保障するシステムをとっている。03年7月開港なので、初年度は注目と努力もあったらしく、約9700万円がANKから県に支払らわれたそうだ。この制度が成功するかどうかは、今後の推移を見なければならないが、なかなかユニークなシステムだ。自治体から民間へ損失補填を行うことには、合意形成が容易ではなかっただろうが、そうしなければ将来性が拓けないわけで、決断した意味は大きい。
能登空港に入ると、右側は県の施設となっている。つまり、石川県奥能登総合事務所が併設されていて、多くの県職員が働いていた。土木事務所はまだ入っていないが、教育委員会も入っていて、生涯教育の講座なども開かれていた。視察の説明を受けた部屋にはピアノが、隣の部屋には福祉関係の健康作り器具が置いてあった。そして、窓からみえるのはジェット機や滑走路と、何とも不思議な感じを与える空港だ。更に、航空大学校も隣地に誘致していて、空港を活用して訓練もできる。学生である若者の人口も増え、彼らが地元の高齢者の方々と交流する機会もあるとか。工夫が随所に見られる能登空港だった。
天草空港は、松山ラインを新設し、二機目のプロペラ機導入をという声が出ているが、それだけでいいのだろうか。何か根本的な活用方法の工夫が必要ではないか。といいながら、名案は出てこないが、多くの方々を巻き込んで今後英知を結集していかなければならないことは確かだ。