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「カリタスの家」虐待事件は氷山の一角 [その他報告]

昨日は、DPI(障害者インターナショナル)日本会議の総会・大会のため、日帰りで博多まで行ってきた。総会は土曜日から始まっていたが、熊本を離れられない用事があったため、日曜の大会のみの参加だった。全体集会は、「障害者の権利に根ざした北東アジア小ブロックの行動計画-福祉サービス、権利保障、クロスディスアビリティー、国際協力等の課題をめぐって」と、長いタイトルの国際シンポジウム。シンポジストは、中国、韓国、モンゴル、日本からの障害者の代表たちだ。

各国の事情は違っていても、お互いの経験を活かし合い、同じ立場で北東アジアでの協調を進めていこうというもので、昨今の小泉政権によるギクシャクした国際関係とは比べようもない、草の根当事者レベルの強く深い連帯のシンポジウムとなった。特に中国は、北京オリンピックとその後のパラリンピックを控えているため、急ピッチでバリアフリー化を進めているそうだ。福岡では、地下鉄やバスのアクセス権運動を行ってきた「電車に乗るぞの会」のメンバーが彼らを案内し、バリアフリーチェックも行ったそうだ。これからの北京の変貌を期待したい。

午後は4つの分科会が開かれた。私は「権利擁護-虐待問題の解決に向けて」と題する分科会で、コーディネーターを務めた。シンポジストは弁護士の東俊裕さん、厚生労働省障害福祉専門官の大塚晃さん、カリタスの家での虐待事件を追及してきたNPO法人人権オンブズ福岡の貞池和生さん。

施設、家庭、グループホーム、どこででも虐待は起こりうる。風通しをよくし、虐待の事実を黙認することなく、見たり聞いたりしたら、それを報告する<義務>を、職員に課すことが重要だという東さんの意見には、皆が賛同した。更には、DV防止法や児童虐待防止法ができて、行政が法律をツールとして虐待に対応できてきたように、高齢者や障害者にも、「虐待防止法」が必要であることは明かだ。

既に、与野党共に必要性を認識して、動き出しているようだ。それもこれも、氷山の一角といわれるカリタスの家事件ではあるが、粘り強く虐待の事実を掘り起こし、追求してきた人権オンブズ福岡や毎日新聞西部本社の努力と、衆議院補選で福岡に入った与野党議員がカリタスの家を視察する状況が作られたことによるとのことだった。都道府県レベルでも、障害だけに限定しない「人権救済条例」などの制定が必要だという認識が広がっている。鳥取県や千葉県などを参考にし、実現に向けて取り組んでいきたい。


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