水俣・芦北への視察 [視察報告]
昨日は県民クラブ+1で、水俣・芦北方面に勉強に行ってきた。私たちに加えて、「くらしと廃棄物を考える会」を中心とした市民団体の方々も18人ほど同行された。
行程・視察内容は下記の通り。
(1)芦北町告地区の台風被害現場。毎年のように球磨川からの水が流れ込み床上浸水する地点。今年は橋の欄干にまで流木が達していて、その流量のすさまじさを実感できた。防災工事と住民転居費用を比べれば、後者がはるかに安いわけだが、長年慣れ親しんだ土地を離れることは簡単ではないだろう。それに、町の担当者は昭和56年頃から3年おきくらいで浸水していると説明していたが、住民のある方は、「市房ダムができてから変わった。(一気に増水する)この上、川辺川ダムが出来たならその恐怖は計り知れない」と、おっしゃる。全くそうだろう。いずれにしても、温暖化で気候の変動が著しい中、必要な中流域の河川改修・護岸工事は早急に進めなければならないようだ。
(2)障害者作業所「ほっとはうす」で、代表の加藤たけ子さんや胎児性水俣病患者の永井さんらのお話を聞く。昼食+講話で1600円。胎児性の皆さんのお話は、啓発のための仕事として位置づけられている。加藤さんは、「福祉の制度が変わる中、来年どうなるか心配をしている。また、公式発見50年の来年を前に、水俣病問題が解決ではなく、より深刻化してきていることが気がかりだ。地域再生への道は一層厳しくなった。もちろんチッソが原因企業だが、この問題を傍観してきた国民の加害者認識が必要だ」とおっしゃる。重く受け止めたい。今議会で渡辺県議もこの問題を取り上げていたが、2月議会でも取り組みたい。
(3)熊本学園大学水俣学研究センター。宮北教授による廃棄物のお話。吉井市政の下での、先進的な廃棄物行政の詳細が説明された。また、熊本市との比較では、いかに熊本市が遅れているのか、改めて認識させられた。何もごみ袋はタダがいいとは思わないが、ごみの有料化より先に、徹底した分別を市民に理解を求めながら進めることが先なのではないだろうか。これからも水俣市に学びたい。ただ現市長の下では後退が危惧される。
(4)産業廃棄物最終処分場建設予定地の視察。いやー、よくもまあこんなところに考えるものだとある意味感心した。というのも、処分場は、人の目に触れない地形のところに予定されているのだ。もともとゴルフ場が予定されていた土地だとか。そしてその周辺には、涌水地がいくつもあり、水俣市民の6割の水がめなのだ。徹底して水への影響がないよう管理するとはいいながら、第二の水俣病が発生しないとも限らない。目下、県では公共関与型の最終処分場建設予定地を200以上の候補地から8箇所に絞り込むまでにいたっている。この水俣の予定地はそれにすら入っていない。つまり最も“不適”な場所なのだ。「『水俣の特殊事情を理由に、受け入れを拒否する』という姿勢は現市長にはみられない」と、水俣市民の疑問の声が寄せられている。だからこそ、「法に添っている限り、民間の開発にストップを掛けられない」という一般論はさておき、県の主体的な判断で、“水俣にはダメ”と主張すべきだ。県議会では、建設反対の働きかけをという請願が委員会では否決された。自民党県議会議員の「地元の県議の立場を配慮」した対応には、川辺川ダム問題も含め、未来への責任が感じられず残念だ。この問題も、2月議会でも取り組んでいきたい。