辛淑玉(シン・スゴ)さん、男性を”激励” [みどり日記]
人材育成コンサルタントで、テレビや雑誌等でお馴染みの辛淑玉さんが、熊本市の人権講演会に講師として来られた。彼女の発言や考え方に、日頃から痛く共感していた私は、たまたまこの講演会を市政便りで知り、万難を排して馳せ参じた。(と、言ってもこの日は空いていた)
辛さんは、在日三世の朝鮮人で、東京生まれの東京育ち。ある時期まで、日本名を名乗っていたようだが、自分のアイデンティティーを自覚する中で、本名で生きていくことを選択した。近頃、石原東京都知事の行動や発言が話題になることが多いが、常々この人は危ない人物だと思っている私は、週間金曜日に掲載されていた彼女の痛快で的を得ていた石原批判に、大きく頷いた一人だ。
さて、辛さんがどういう話をするのか、色々想像していた。「在日外国人だから人種問題かな」「石原批判は、行政主催の講演会だからしないよな」などなど。この日、彼女は、男性が多い会場を見回しながら、男性がいかにこれまで人権を護られていなかったかをテーマにした。つまり、男は家庭を顧みず、仕事に打ち込むことを求められ、その結果、妻との会話は一日5分、一日一回でも父親と話す子どもはたった6%、男性の家事労働(これには自分の汚れた衣類を洗濯機に入れるなど、自分のことを自分でする、という自事労働も含まれる)は、なんと一日26分という、先進国の中でも異常な状況にあるという。 その結果、主に家事を担う女性たちが働くにしても、パート労働が一般的となり、同じ仕事をして男性が100円稼ぐとき、女性なら50円(正社員でも60円)という、労働賃金差別を温存してきた、とのこと。
「女性に人権を」と、大上段に構えた講演ではなかったが、男性がいかに感情を語るなど人間らしいコミュニケーションを、一番身近な人とも紡いでこなかった、いや、それを許さない環境にいたかが、客観的なデータを基に語られる中、考え込む男性も多かったようだ。「男らしさ」「女らしさ」など、「~らしさ」という言葉で、行動や思考を規制し、人間を類型化してしまうのは、もう止めにしたいものだ。 時間がなかったが、辛さんと名刺交換をし、お互いのホームページでの再会を約束した。もっと内容を充実させなくっちゃ!