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日韓の新たなページ [みどり日記]

北朝鮮の拉致被害者の子ども5人が帰国した先週の土曜日は、NHKとテレビ朝日は通常の番組から特別番組に切り替えて、この日一日の動きを追ったり、振り返ったりしていた。実はこの番組変更に、NHKには問い合わせや抗議が寄せられていた。なーぜだ?正解は、地上波で23時から放送予定だった韓国ドラマ「冬のソナタ」が、この日は休止になったからなのだそうだ。

このニュースを聞いて、思わず吹き出してしまった。ちょっと不謹慎と思われるかもしれないが、実は私も、「ええーっ、今日は放送ないの?!もう、帰国して何時間も経つし、今日一日を何度も振り返らなくてもいいじゃん」と思った一人だった。私もあの“ヨン様(主役の男性、ペ・ヨンジュン)ファン”ということではないのだが、あのドラマの丁寧な描き方は気に入っている。こういう仕事だから、BSで放送されていた頃、たまたま飛び飛びで2,3回観たが、ストーリーのつながりや人間関係がわからないまま消化不良になっていた。だから、今回は土曜の夜でもあり、できるだけ観たいと思っているわけだ。

確かに、“ヨン様”のあのやさしい表情は、田渕由美子の漫画に出てくる男の子を彷彿とさせる。なつかしさに浸る30代、40代の女性たちも多いだろう。また、50代、60代の女性たちも、ハイスピードで刹那的な昨今の恋愛ドラマや映画にへきへきしていて、「冬ソナ」のプロセスとテンポに共感し、ノスタルジーを感じているのだろう。何でも、知人の年配の女性(教員)は、この時間だけは夫を二階に上げて、「放送中は絶対に下りてこないで」と言い、ドラマに集中するとか。瞬間でも現実に引き戻されたくないのだろう。夫さんにはお気の毒だが笑ってしまった。ちなみに、我が会派の鬼海県議も、主役の女性ユジン(役名)の大ファンだ。

SMAPの草なぎ氏が、番組を通して韓国語を覚え、日韓の映画にも主演したりして、韓国ブームに火を付けたが、今回の冬ソナがそのブームを確かな流れに変え、新たな日韓のページを開いたとの論評は多い。確かに、外見は殆ど変わらない両国民だが、これまで、長年にわたって横たわる悲しい歴史が両国民を、実際の距離以上に遠ざけてきた。期せずして日本に住まざるを得なくなった在日の皆さんへの理解を深める教育・啓発も十分ではなかった。時には、我が国の首相の誤った認識や発言で、不快感を与えることもあっただろうが、ドラマや映画が影響して、韓国の文化や言語を学びたいという人が市民レベルで増えていることを、心から喜びたい。

さて、日韓はともかく、日朝となると、簡単にはいかない。しかし、帰国した子どもさんたちの表情が、思ったより明るく若者らしいことに少し安堵している。もちろん、北朝鮮の人たちは住むところも、教育も、職業も自由に選べず、特権階級と地方の貧しい人とでは天国と地獄の差があるようなので、日朝間の友好関係以前の、北朝鮮国内の課題は重い。しかし、いつか、自由に行き来できて、心を通わせるときが来ることを信じ、友好関係を築いていきたいものだ。そして、まずは一日も早く、拉致されて安否が不明と言われている人たちが、日本人として自由を取り戻されることを心から願い、想像を絶する運命に立ち向かっておられる帰国を待つ家族の皆さんに共感しながら、政府に更なる努力を求めたい。


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