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医療行為の研修充実を [みどり日記]

先般、熊本養護学校に在籍している、重度障害を持つ生徒が、給食の食べ物を喉につまらせて、救急搬送され、その後3ヶ月の入院加療の甲斐もなく亡くなったと報道された。おそらく、食道ではなく気管に入ってしまったのだろう。亡くなった生徒さんには、心からお悔やみ申し上げたい。さぞかし苦しかったことだろう。なかなか意思を表すことができない重い障害を持つ子どもたちを思うと胸が詰まる。

熊本県では、保護者の切実な声をいただきながら、議会でも指摘や提案をした結果、02年から「ほほえみサポートライフ事業」として、養護学校における吸引等の医療行為に対応するために、看護師が派遣される事業がスタートした。学校への保護者の付き添いが余儀なくされ、教員も専門外の対応を橋渡り的に行ってきた現状もあり、随分助かったと評価の声を聞く。今回の事故は、そんな体制をとっていても起こってしまった。

ただ一方、今回の事故によって、「そんなにしてまで学校に通わせなければならないのか」とか、「子どものことを最も知っている、保護者(大半は母親を指す)が学校でも付き添っておくべきだ」という声が出ないことを願う。重い障害を持っていても、就学をする権利は誰にでもあるし、できるだけ多くの人や友だちとの関わりの中で、人間は成長してゆく。また、障害児を持つことは誰にでも起こりうることであるし、そのことで、保護者がすべての社会的不利益を引き受けたり、自らの自己実現や社会参加の道を閉ざされることも不合理だ。今は、両親が働かなければ生活費を得ることもままならない家庭が多い現状だし、、片親の家庭も少なくない。

従って、今回の不幸な事故を、今後に活かしていくことを考えることが、亡くなった生徒への何よりの供養ではないだろうか。まず、事実関係を丁寧に検証し、教職員への医療行為についての研修を積極的に行うべきだろう。看護師が配置されただけで、学校側がほっとしているとは思わないが、むしろこれから、障害児学校での専門性の中に基本的な医療行為の研修については、加味される必要がある。

特別支援教育が2007年から本格スタートする。これからは、保護者と本人の意向が尊重され、障害児学校以外の地域の学校にも、重い障害を持つ子どもが入学していく。教科の教授法や人間関係作りなどの学校側のスキルアップと共に、医療的ケアが必要な子どもへの支援を、地域の医療体制との連携の中で考えていく必要がある。「“障害児”は専門外です」などと言って、逃げ回ってはおれない時代だ。


お問い合わせ 平野みどり事務所 860-0066 熊本市城山下代4-7-28 
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