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男性記者、育児休暇取得中! [みどり日記]

今議会でも少子化対策について、県執行部に質問する議員がいた。ややもすると、年配の議員は「女性が働き出したから子どもが減った」とか、「女はやっぱり家庭に入り、子どもを産み育てるのが役割」などと言い出しそうだが、若手の議員は、子育て支援とか、男性の意識改革とかも口にする。嬉しいことである。

とは言っても、口や頭では「オレも子育てに関わらなくてはなあ」と思いながらも、あくまでも現実は、“妻に協力する”程度で、自ら育児休暇を取得する男性は少ない。先駆的に育休を取った男性は、「何も夫が休まなくても・・・」、「おまえどこかおかしいんじゃないの」と奇異な目でみられたと聞く。また、収入面では、育児休暇取得中は社会保険等を雇用側が負担したり、共済などで給与が一部手当されたりするようだが、6割から7割収入減だそうだから、パートナーの収入が安定していないと、取得もままならないことも事実だ。

実はアメリカに行ったりしてバタバタしていて報告が遅れたが、私も共に活動している「男女共生社会を実現するくまもとネットワーク」が、10月31日に総会兼講演会を開いた。そこにゲストスピーカーとしてお招きしたのが、目下、育児休暇取得中の熊本日日新聞社報道部記者の太路秀紀さんだ。講演のタイトルは「男の育児-理想と現実」だった。太路さんは、生まれて直ぐの二番目の子ども(長女)と、親の育児休暇取得のため、保育園に行けなくなった長男の育児を、全面的に担当している。月に一度、熊日に育児奮闘記を連載している。

生まれて半年くらいしてから、育児休暇のバトンを妻から受け取るというパターンは多いと思うが、太路さんは、まだ首も据わらない「乳飲み子」の時からだ。長男の時は妻(医師として勤務)が主として育児を担当したが、今回は夫である太路さんへの育児労働の移管だ。それにしても、記者として会う太路さんは結構イケメンなのだが、朝から晩まで育児パパをしている今は、髪はボサボサ、Tシャツはよだれだらけ、ジーパンはよれよれだそうだ。そんなパパが子どもを連れてお散歩したり、スーパーに買い物にいくと、容赦なく、「あらー、オクサンに逃げられたのかしらねえー」と好奇の目が注がれる。「育休中」と首からカードをぶら下げて歩きたい心境だったとか。でも今では、育児の合間に料理など家事もこなし、お弁当を作って、子どもと動物園に行ったりする余裕もでてきて、大変だけど楽しいようだ。

太路さんは言う。「始めは、おっぱいも出ない父親は母親にはかなわないのかと思いましたが、人それぞれ工夫をすれば、男でも育児はできるんです。今では、下の子がぐずった時、母親ではなく、私が抱くと泣き止むんです。こんな瞬間は『やったー!』って思います」

熊日では初めての男性の育児休暇取得だとか。マスコミは、基本的にはまだまだマッチョな世界だ。女性記者も安心して育児休暇が取れるかというと、周囲と家族がよほどしっかり支えないと厳しいと聞く。今回の太路さんの挑戦(大上段に構えるようなことではなく、当たり前のことにしたいのだが)が、熊本の子育てシーンに少なからぬ影響を与えることを期待している。肩肘を張って、育児休暇取得となったわけではない太路さんだからこそ、彼の率直な“子育て悲喜こもごも”に共感する。来年の2月、県政記者クラブに、一層人間的幅を大きくした太路秀紀記者が帰ってくるのを、楽しみにしている。それにしても、あんなパパに育てられた子どもたちは幸せだろうなあ-。皆さん、是非、太路記者の貴重な育休取得体験を聞く機会を作ってはいかがですか?


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