輝さん、合格おめでとう! [みどり日記]
昨日は県立高校の合格発表の日だった。もう既に新聞でも取り上げられているので、ご存じの方も多いと思うが、頸随損傷のため、首から下が動かない池上輝(ひかる)さんが、この度、代筆受験で菊池高校に合格した。満面に笑みを浮かべた彼とお母さんの写真に心底安堵した。
実は、「池上さんのお母さんが彼の受験のことで壁にぶつかっているので力になって欲しい」と友人から連絡があったのは、12月に入ってすぐのことだった。本県では前例の無い、先生の代筆による受験を、中学で行われている定期考査のように、高校受験でも認めて欲しいというものだった。
早速、障害者運動の全国の仲間に問い合わせたところ、既に90年代から、大阪など関西では実現しているとのこと。東京都では重度の脳性マヒで言語障害と運動障害を持つ生徒も、都立高校に合格した例もあると知った。ノーマライゼーションの時代に、当たり前ではあるが、当初、県教委は「養護学校で十分なケアも受けながら、大学に進学した例もありますよ」とも説明したりした。しかしお母さんは「本人が一般校を強く希望しています」と譲らなかった。もちろん私も、何より本人の意思が大切だと、県教委に伝え、代筆受験を認めないと、本県のユニバーサルデザイン(UD)に基づく施策に反するとも伝えた。この時ばかりは、”UD”が大いに力になった。池上さんの受験については、昨年末、潮谷知事にも伝えてあったので、県教委に働きかけてくださったようだ。
柔道の事故で受傷してから2年あまり、阿蘇の病院から一の宮中学校に通っている輝さんを、お母さんは他の家族と生活を別にし、病院で寝泊まりしながら支え、更に様々な情報収集に奔走してこられた。そして輝さんも、自暴自棄になってもおかしくない状況なのに、お母さんを悲しませないようにという気持ちも働いてか、将来へのビジョンをしっかり描いてきた。(福祉関係に進学希望)昨年12月に、鬼海県議と共に初めてお会いしたお母さんのお話を聞きながら、16年前の私と母の姿が重なって、目頭が熱くなった。
輝さんはこれから、新しい友人や先生方と、菊池高校という新しい環境で学び、成長していくことだろう。”お世話になる”場面はたくさんあるだろうが、そのことで卑屈になったり、後ろめたく思う必要はない。彼の存在が多くの人にとっての、”気づき”の機会ともなるのだから。輝さんは、明るい少年のようなので、きっとうまく人間関係も作ってくれることだろう。とにかく無事、元気で、楽しく3年間を過ごしてほしいと切に願っている。
また、今回一般質問で、障害を持つ受験生への配慮に務めることと、配慮事例のホームページや入試要項での案内や紹介を教育長に求めたが、善処していく旨、答弁があった。こちらも、しっかりフォローしていきたい。