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教育機関は連携を密に [みどり日記]

これまで一貫して、障害を持つ子どもも、地域の学校で必要な支援を受けて、学び・育つのが当たり前の社会であると主張してきた。私が育った時代は、障害を持つ子どもが地域から切り離されていて、接点があまりに少なかった。そのため、自分自身の障害受容の壁が厚く作られてきたような気がする。子どもであれ、大人であれ、障害者モデルが学校や地域を含め周りにいないということは、よく考えるととても不自然なことだと後に悟った。

従って、あくまでも保護者と子どもの選択が尊重されなくてはならないが、原則的には障害児学校から普通学校へ、できるだけ就学の場が移っていくよう制度を充実させていく必要がある。ただ、形だけの「共生」で、障害のある子と障害のない子が一緒にいれば教育上の目的が達成されると思うのは、明らかに間違っている。「特別なニード」があるということは、「特別な支援(医療的ケアやリハビリも含む)」も当然必要であるということだ。それを普通学校という場でどう実現していくか、知恵を出し合わなくてはならない。

さて、以前からのことではあるが、ここ数年、ヒューマンネットワーク熊本に、就学相談に来られる保護者の方が増えてきた。私たちは上述の原則に基づいて、子どもや保護者の思いに寄り添いながら、希望実現のために取り組んできた。盲学校から地域の中学校へ移ったケース、高校受験に際しての筆記できない生徒への対応(県教委は代筆受験を認めた)、重度障害を持つ中学生の修学旅行への合理的配慮(残念ながら、その生徒は昨年の修学旅行参加を断念したが、05年度から熊本市教委は介助者費用等を予算化)など、一定の成果も出た。

一方、障害児学校から、住んでいる地域の小学校へ、転校が実現していないケースもある。その中で見えてくるのは、子どもたちの「学籍簿」は市町村にあるという認識が、市町村教育委員会において、驚くほど希薄である点だ。「保護者や子どもの希望を尊重する」ために、最大限の努力が図られているとは思えないケースが目に付く。まずは、市町村教育委員会は、特別支援教育の意味や、ノーマライゼーションの社会が、地域で生まれ、育ち、学ぶことだということを、十分理解していただきたい。

ところが、県教委にこの点について聞いても、「連携と支援の必要は十分認識しているが、権限はあくまでも市町村にあり、指導はできない」となる。その狭間で、奔走し苦しんでいるのは保護者たちだ。これ以上、保護者を悩ませることのないよう、もっと、市町村教育委員会、地域の小中学校、県教育委員会、障害児学校は、歩み寄り連携を密にすべきだ。

特別支援教育において嬉しい動きとしては、今年度から県立の障害児学校に、担任を持たないフリーで動ける就学相談員が配置された。このことにより、地域の小・中学校からの依頼により、地域での就学を希望する場合は、それが可能になるようサポートを行うことになる。もちろん、第一義的には、子どもが学ぶ小・中学校が責任を持つ。小中学校でも、徐々に「特別支援教育コーディネーター」が指名されつつあるものの(最終的には全校に配置)、フリーで動ける立場でない場合が多く、十分機能していないと聞く。特別支援教育についても、制度の周知も徹底していない現場も多い。

私たち障害者団体としては、今後とも、子どもたちや保護者の相談に更に積極的に対応し、教育機関とも協力して就学環境の整備に取り組んでいく覚悟を新たにしている。


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