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初めての歌舞伎座体験 [みどり日記]

先日上京した際、夕方から時間があったので、友人に誘われて生まれて初めて歌舞伎座で「歌舞伎」を鑑賞した。当初は、日本人なので一度は見ておかなくてはというくらいのノリで、ワクワクしながら行ったわけではなかった。台詞も何を言っているのかわからないだろうし、退屈なのかと思ったからだ。

しかしあにはからんや、予想外に大いに楽しめた。今回は、中村勘三郎の襲名披露公演で、ご本人や有名な歌舞伎役者が勢揃いで、口上や二幕の演目に登場していた。勘三郎の二人の息子、勘太郎と七之助、雷蔵、海老蔵、玉三郎、仁左右衛門などなど。顔は知っていても、この人たちの芝居は玉三郎を除いて、テレビドラマ以外で見たことがなかった。「ああ-、あの人だ!」と、まあ、こんな具合にミーハーな私の鑑賞はスタートした。

歌舞伎座には、常連と思われる観客の他、外国人、私のようなお上りさんなど様々だ。最も料金が高い桟敷席には、お茶のセットが用意されていて、幕間で食べるお弁当も格上という感じ。その人たちを横目に、私と友人は、一本の鱒寿司を分け合ってぱくついた。演劇やコンサートの場合、「場内での飲食は固くお断りします」という会場が殆どだが、歌舞伎座はOKなのだ。それだけでも和んでしまう。

演目がスタートすると、事前に有料で配布されるイヤホンで、役者や歌舞伎の決まり事、ストーリーの解説などを聞くことができる。これが結構ユーモアもあって楽しめた。もちろん外国人用に英語のチャンネルも用意されている。

歌舞伎はもともと庶民が楽しむものだった。だから人情物や艶物など、「なーんだ、今も昔も一緒じゃん」と思えるものが結構多い。当日も、花魁(おいらん)姿の玉三郎が、実に美しかった。こういった江戸の風俗の背景を考えると複雑な思いもあるが。

日本の伝統・文化への理解や関心は、こういった芸能を通じても培うことができる。教育では、教育基本法や憲法で、愛国心を「強制」することではなく、こんな文化に触れる機会を青少年にもっと、低料金で供すること(行政からの補助)などによって、文化を愛したり、日本を大切に思う心が自然に生まれるのを期待する方がいいと思える。

お隣の福岡県の博多座にも、現代劇の他に年に数回、歌舞伎がやってくる。実は、まだ博多座にも行ったことがなかったので、これを機会に、今後は、音楽だけでなく演劇も楽しんでみたいと思う。


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