入試制度についてオープンな議論を [みどり日記]
「大丈夫だと思った志望校に不本意にも落ちてしまった。えっ、あの人がという人が合格している」
「熊高や済々黌に大量に合格する中学で学んでいたが、熊本市内から通っていたので、地元の高校を受け合格した。同じような立場の友だちで、熊高・済々黌を受けて落ちている人がかなりいる」
「通常は合格する成績の男子が、のきなみ済々黌に落ち、逆に女子は合格していた」
「1割合格とはわかっていても受けてみたが、“落ちる”という現実にショックは少なくない。結局後期試験も失敗してしまった」
「絶対評価が学校や先生によって違う限り、点数化して受験に反映させることには無理がある」
「成績がよく、先生の評価の高い生徒が、実は子どもたちの中では恐れられている存在だったりする。内申書では表れない部分。表面的に皆いい子になっている」
などなど、今回の前期・後期入試や、絶対評価についての声は、様々な形で私のところにも届いている。更に、中学や高校でも教職員の業務量も、今回の入試によって激増したと聞く。子どもや親への説明、精神的なフォローなど、先生方も参っている現実は深刻だ。
それなのに、きちんとした総括もないまま(県民にわかりやすい形で)、県教委は来年も同じように前期・後期入試を行う旨、先日の県教育委員会で委員に説明し、了承されている。これでいいのだろうか。
県民の中に渦巻く不信感をこのままにして、先へ進もうとするならば、“犠牲者”はこれからもたくさん生まれる。納得がいかないことが、心の傷になって、成長を阻んだり、親子の断絶を招きかねない。少子化時代、大切な数少ない子どもたちを、もっと大切に教育しようという姿勢が何か欠けているような気がする。
「前期試験は特色ある受験」と県教委は言う。しかし、専門学科や科目を持っている学校は別として、進学校において特色ある受験というのは、とりもなおさず、「難易度の高い試験で、より優秀な生徒を集める」ことにあると思われても仕方ない。こんなにしてまで集める生徒の一体何割が、熊本県に残るのだろう。地域が疲弊している中、それぞれの地域に残り、貢献する人材こそ、今必要ではないだろうか。国を動かす優秀な生徒を集めたいという思惑に、すべての子どもが巻き込まれるとすれば、迷惑な話だ。
とにかく問題が多すぎる今回の前期・後期試験だ。県教育委員会は、広く県民の前で、オープンな議論をする必要がある。BSE問題にしても、方向性はともかく、厚労省や農水省は、先日熊本でも公開ヒアリング行い、何時間もかけて、市民の意見を聞いていた。県教委にも、国民・県民の税金を使って、教育行政サービスを行なわせていただいているという姿勢が必要ではないか。とにかく、説明責任とオープンな場での真摯な意見聴取は不可欠だ。
★ 平野みどりとくらしを政治につなぐ会では、「議会前ヒアリング」を26日(木)に開催します。ここに、「教育フォーラムくまもと」からメンバーに来ていただき、今回の入試による諸問題を総括し、説明していただく予定です。是非ご参加ください。
日時:5月26日(木)19:00~
会場:県民交流館パレア 10階 会議室6
講師:正林民雄さん(教育フォーラムくまもと)