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路面電車で人が街に溢れる [みどり日記]

梅雨明けから一挙に猛暑に突入した熊本。34℃、35℃がこれから連日続くのかと思うと、少々げんなりしてくる。いやいや、これを機に栄養はしっかり取り、カロリーは減らして、夏に負けずに乗りきりたいものだ。

先週末、熊本市で、フランスのストラスブール市の職員で、都市交通の専門家であるアラン・メネトーさんの講演があった。車が優先で人通りの少なかったストラスブール市街地だが、市が思い切って車線を減らし、市街地への車の進入を抑制する方法をとったため、車でなく路面電車でやってくる人で溢れる活気ある街に様変わりしたことは、つとに知られている。会場は、その取組みに関心を持つ人で立ち見が出るほどだった。今回、熊本と沖縄だけでの講演だったためか、情報を聞きつけて東京から来ている人たちもいた。

私は、5年前に彼の地を訪れ、すっかり古い町並みとそれにごく自然にとけ込んでいるモダンな路面電車に魅了された。「どこにでも行ける、何にでも乗れる」開放感は言いようもないものだった。郊外に向かってみると、駅毎にパークアンドライドのための駐車場が用意されている。ショッピングセンターの駐車場が使われていることも多い。また、路面電車を降りると同じプラットフォームにバスが待っていたりと、連結のスムーズさにも感心した。

メネトーさんたちが、このような思い切った交通計画変更を実現できたのは、徹底的に市民や関連事業者を巻き込んだ協議に時間をかけたからだ。そして一端方向が決まったら、実行に移すスピードは日本の比ではない。ちなみに、この交通計画変更を争点に、選挙が行われ新しい市長(女性)も誕生した。交通が、それほど重要な争点となることの意味は、その後のこの街の活性化の成功が証明している。

振り返って熊本都市圏の公共交通を考えるとき、それぞれ利害や懸念はあるだろうが、課題は見えている。新幹線全線開通までに、電鉄と市電の水道町での結節により、菊池方面から熊本駅へ、熊本駅から菊池方面へと流れを創ることは、熊本都市圏の公共交通の利便性という意味で、不可欠であることは言うまでもない。市長や知事のリーダーシップがいかに重要で、待ったなしかを改めて認識させられる。


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