ダムによらない治水・利水を考える県議の会発足 [みどり日記]
「ダムによらない治水・利水を考える県議の会」を27日に発足させた。メンバーは、これまで県議会で、川辺川ダム事業に疑問を持ち、反対の立場で予算、請願、意見書等の採決で意思を表明してきた、党派を超えた議員たち8名(鬼海、渡辺、岩中、松岡、田上、平野、鎌田、福島)だ。今後は、活動を通して、ダムによらない治水・利水に賛同してくれる議員の仲間が、こちらも党派を超えて増えてくれることを期待し、ウィングを広げる努力を重ねていきたい。
さて、ここに至ってなぜ立ち上げたのかと聞かれれば、利水裁判での農水省の敗訴から始まり、収用委員会による国交省への収用申請取り下げ勧告、そして農水省による利水2案の提示等、いよいよダム問題は最終ステージに差し掛かっていることが理由だ。いまこそ県議会で個々に質問等を重ねてきた議員が、更に強く連帯すべきときと判断した結果だ。これに先立ち、自民党のプロジェクトチーム(PT)も立ち上がっているが、自民党のPTは、まさにダム案を推進するためのPTの様相だ。それだけが県議会の意思として一人歩きすることは許されない。
「次はどこにダムを造ろうか?」と、重厚長大の高度経済成長期、旧建設省がダムに適した場所を求めて地図を眺めていた中、川辺川はターゲットにされたと言っても過言ではないだろう。「ダムを造る」ことを決めたら、後はその理由付けだ。利水目的については、上水、工業用水として付加することはあっても、農業用水への利水目的は、全国でも川辺川ダムくらいだと聞く。まさに国交省の「意地・メンツ」に引きずられて、地元の意向というより国の理屈で利水を加えられ、治水にいたってはダム建設を理由に、今にいたるまで河川改修もほとんど手をつけられないまま放置されてきている。個人的には、国交省のこれまでのやり方には、憤りすら感じる。
40年という時間の流れの中、人の暮らし、農業、経済、環境など、日本の情況は大きく変わった。熊本も同じだ。過去をしっかり検証しながら、今後の時間を無視することなく、判断していくべきときが来ているのだろう。もちろん、県知事の判断は重要だが、その判断に向かって、県民の中に現実的かつ理性的な認識をしっかり共有していくことが何より大切だ。そのために、県議会が県民と共に学びながら、良識を示していく一歩になればと思っている。