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なぜ女性は子どもを産まないのか [みどり日記]

蒸し暑さで目が覚めるようになった。いよいよ今週には梅雨入りだとか。自分が生まれたシーズンとは言え、大地を覆い尽くす灰色の梅雨空が続く6月は、うっとうしいことこの上ない。

そんな、青空が見えないというか、底が見えないのが、少子化問題ということだろうか、日本の05年度の合計特殊出生率が最低を更新して1.25になったと、先週、各紙一面で大きく報道していた。まだ1.08のお隣の韓国よりはましらしいが、同じように少子化に悩んでいたフランスやイタリアは好転中で、もちろん北欧のスウェーデンは1.75、デンマークは1.78と伸びている。日本の結果は、これまで政府がとってきた少子化対策の効果がまだ現れていないというより、むしろ、効果的な対策ではなかったことを表している。小手先の政策では、“女性たちの反乱”は収まらないのだ。

ちなみに、私個人は少子化に“貢献”しているわけだが、別に望んだことでもなく、結果的にそうなった。しかし、女性の中には、また男性の中にも、子どもを持つことより優先したいことがある人がいてもおかしくはない。また、この社会に生まれている子どもたちが、幸せに成長していくため、直接的あるいは間接的に仕事やボランティアで関わりを持っている人もたくさんいる。少子化を数字だけで論議し、様々な生き方を選択している人の存在を認めなくなるような息苦しい社会であってはいけないと思う。「産めや殖やせ」の暗黒の時代ではないのだから。

かなりピントがずれているのは、猪口少子化担当大臣が口にしている「国営お見合い」制度だ。2月定例県議会の厚生常任委員会でもある自民党議員が、「県が関与してお見合いの機会や紹介などが出来ないか」と、少子化に絡めて質問していたが、もう口あんぐりで、その発想と現実のズレに、ビックル飲みまくり(?)で恐れ入った。そんなことは本質的な問題であるはずがない。

少子化問題へのとらえ方だが、私は、政府が女性が子どもを産まなくなったことを単に女性の問題として片づけ、そこにフォーカスを当て過ぎていると感じてきた。止まらない少子化は、「日本という社会の在り方が、世界の中でどうなのかというとらえ方でしか解決が見えない」ように思える。女性の問題であり、男性の問題だ。子どもを持って働いている人の問題である一方、彼らの子育てを支え、理解する同僚の問題であり、雇用する側の問題だ。日本の男性は仕事に追われ、家事や育児に費やす時間は、世界でも最低水準だそうだが、そんな働き方が変わらなければ、女性も仕事が続けられないし、女性は子どもを産まない。

制度上、比較的恵まれているといわれる公務員や教職員ですら、「働きながら子育てする」ということにおいて、理解が十分浸透していて、男女が平等であるとは言えない。休業することで、仕事にブランクが空くことの影響を考え、男性の育児休業の取得は数えるほどしかない。公務員や教職員の場合、その仕事の性質上、生まれたばかりの自分の子どもと向き合う経験は、その後の仕事に有形無形のプラス効果を与えるはずだ。民間にも波及効果を与えるためには、まずは公務員・教職員から範が示せるよう、子育てへの理解と実践を危機感を持って進めたい。特に、こんな時代にあっても、思考と価値観をなかなか変えられず凝り固まっている上司や、そんな上司を見習ってしまっている“クローン”の皆さんは、子育てしながら働いていたり、育児休業を取得している女性職員、男性職員の足を、くれぐれも引っ張らないように。そして、人事課においては、彼らの育休取得が、その後の給与や昇進においてマイナスにならないように当然の配慮をお願いする。これについは、今後、議会で質問していこうと思う。

さて昨日のニュースで、自民党県連が、少子化問題を考える講演会を行ったと報道していた。そこで私の嫌いなタレント弁護士の橋下徹氏が、「子どもを育て、夫を支える主婦の役割を認める社会が本当の男女共同参画社会だ」とのたまったそうだ。グローバルな視点が欠如し、社会の見方が表層的な御仁だ。夫を支え続けたい方はそうなさればいい。選択は自由だ。しかし、今求められているのは、父母が共に働きながら子どもを持ちたいと望んだ時、それを支える制度が充実していて、しかも子どもと向き合う時間が十分とれるような働き方ができる社会だ。そして、そんな社会が経済成長も遂げていることを、私たちは改めて認識しておく必要がある。


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