硫黄島からのメッセージ
今年も残すところ数時間。(ざっとした)掃除や親戚への挨拶などは、ほぼ昨日までに済ませた。
さて今年を振り返ってみると、何ともきな臭い一年だったような気がする。憲法改正を視野に入れた教育基本法改正は、断固として許せない。戦争を知らない世代が、戦争のできる国への道筋を作りつつある。たった今、世界各地で、銃弾や爆弾で命を落とす人たちがいるわけだが、この現実を、これから日本が進んでいく道の先と重ね合わせる想像力が、大きく欠けている日本人が多過ぎるのではないか。
そんな中、昨日、クリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」を観てきた。硫黄島での壮絶な戦闘シーンは、CGを駆使したり、実写を用いた映像で、実際の戦場をリアルに描いていた。途中、目を伏せたりする場面も少なくなかったが、こんな現実があったのだということを、改めて確認しておかなければと思いながら観た。全編カラーなのだが、ほとんどモノクロに近い色調の中で、日の丸や、軍服の襟の部分の赤が、わずかに赤であることを感じさせ、妙にリアルだった。私自身、常々は戦争映画をお金を払ってまで観ることはないのだが、この映画だけは観なければという思いに駆られていた。
この映画、特に、アメリカと日本のどちらかを悪者として描くという類の作品ではない。むしろ戦争という非人間的、非日常的状況においても、人は人であり、家族や愛する人を思いながら、ぎりぎりまで生きていることが、淡々と描かれている作品だ。ハリウッド臭さを感じさせない映画だ。特に主演の渡辺謙は、厚みと深さを感じさせる俳優になったものだと感心した。
もう既に来年のアカデミー賞の呼び声が高いと言う。全編日本語の映画が、候補にあがるとは驚きだが、確かに今のアメリカならこの映画を評価するだろうと納得した。恐らく、「硫黄島からの手紙」に登場する日本兵たちと、イラクで闘わざるを得なかった米兵たちを重ね合わせながら、この映画を観た人は多かっただろう。共に思うのは家族であり、愛する人たちだ。イラクへの泥沼の介入でアメリカ兵だけで3000人以上が命を落としている。今頃になって、イラク戦争への責任を、ブッシュ大統領に問う声が大きくなっているが、何故あの時止める世論を大きくできなかったのかという、国民の反省も少なくないようだ。
今年中に「硫黄島からの手紙」を観ておいてよかった。大本営に見捨てられたような戦場で闘うことに、何らかの意味を兵士たちが持ったとするならば、家族や愛する人が暮らす日本が、平和な国としてあり続けることではなかったか。最期に叫ぶ「天皇陛下万歳」という声が、私には、「故郷にいる愛する人たちよ、いつまでも元気で。平和な日本にして欲しい」という叫びに聞こえた。
さて、今年一年、様々な皆様に大変お世話になりました。来春は、お騒がせの4年に一度の”選挙”ですが、何とか議席に戻れるようがんばりたいと思います。今後ともよろしくご指導ください。来年が、皆様にとって、幸多い年となることを心よりお祈りいたします。
※明日より、ブログの更新マメにいたします。反省・・・ (^_^;)