政務調査費等検討委員会の経過報告
9月も終わろうとしているのに、まだタオルケットだけを巻いて寝ている。窓から差す月明かりはしっかりと中秋の名月から注がれているのだが、夏の暑さだけが取り残されたままだ。有明海・八代海の水温がここ30年で0.5度上昇しているそうだ。これだけの上昇でも海洋生物にとっては、熱湯につかっているに等しい程の異常水温だと聞く。私たちの体も、亜熱帯化した気候にまだ適応できないまま、これまで考えられなかった疾患などを伴い、少しずつ蝕まれていっているのではないだろうか。異常な事態は加速しながら深刻化している。私たち自身の生活の見直しによる二酸化炭素削減も厳しく進めなくてはならないが、エネルギーや商品を石油に頼らないでいい生活が実現できるよう、産業界あげての抜本的な温暖化対策に、国も本腰を入れる必要があるとしみじみ思う。
さて9月県議会は昨日で常任委員会までを終え、後は10月1日の閉会日を迎えることとなる。各委員会の様子については、会派内の議員から報告を受けているが、閉会日で採決を終えてからコメントしていきたいと思う。昨日は、併せて「政務調査費等検討委員会」が開催され、私も委員として議論に加わっているので、そこでの議論の様子をレポートしてみたいと思う。
やり方として、それぞれの会派で意見集約した結果を口頭で持ち寄った。自民党の場合、期数で3つに分けてあった。意見が一致する点もあれば、大きく考えが隔たっている点もある。会派だけでなく、個人差もかなりあるようだ。
まず「政務調査費」については、「多すぎる」という意見は皆無だった。「額は十分だ」もしくは「財政が厳しい中、適正な額だ」という意見が大半だったが、「議員活動においては事務所費や人件費が大きく占める。足らないくらいだ」という意見も少なくなかった。「政務調査費というくくりではなく、議員活動費」と改めるべきではという意見も。領収書添付と公開については、民主・県民クラブと公明党は1円以上の支出はすべて公開で進めるべきだとしたが、自民党は適正に管理しておけばいまのままでよいという意見だ。(←”適正”が外部の目で監視される必要があるのだが)
「費用弁償」については、「そもそも交通費という捉え方が正しくない。日常活動は365日、24時間対応でやらなければならず、議会開会中はその上に議会に登庁しなくてはならず、弁償という意味もあるので、日当も含めるべきで、実費支給はなじまない」という意見が多かった。民主・県民クラブでは、「それは一般県民には通用しない。月額の報酬との二重取りと言われかねない」という立場だ。議員として活動し生活するために、一般より高い報酬を得ているわけだから、ここはすっきりと実費支給とすべきだと私も思う。ちなみに熊本市内の議員は、宿泊も伴わず交通費だけだから平均1000円くらいだろうか。ガソリン代が高騰していて、現行の1kmあたり37円は厳しいが、まあ仕方ないだろう。
「海外視察」については、「物見遊山的な視察は言語道断だが、近年自治体レベルでも人的・経済的交流が盛んになった東アジア諸国など、フットワーク軽く視察に行く必要が生じている。廃止する必要はなく、適正な運用が大事」という意見だ。これについては、私も十分理解できる。ただ、海外渡航が一般的になり安価になってきている今、4年間で100万円が妥当とは思えない。海外への視察や調査活動が必要なら、政務調査費も使えるので、そちらで対応すべきではないかと思う。したがって、政務調査費以外の議会予算を使っての海外視察は、「当面自粛すべき」と民主・県民クラブでは一応結論づけている。(これも個人個人で異なるところが悩ましい。)
また、他会派からは、「政務調査活動という意味からすると、海外視察とした予算を、政務調査費に組み込み、国内・国外問わず、議員の判断で運用してはどうか」という意見もあった。制度的に可能かどうかは今後の検討事項だ。
「友好都市訪問」は、熊本県議会は群を抜いて他県より多い。3都市への(中国・広西壮属自治区、韓国・忠清南道、米国・モンタナ州)毎年派遣など、まずない。せいぜい1都市かゼロ、そして頻度も隔年や記念年などだ。また海外視察とともに当面凍結しているところもある。本県でも、友好都市との関係の見直し(断絶ではもちろんなく、これまでの慣例的な行き来の見直し)も必要だと思う。
いずれにしても、“オンブズマン対策”ではなく、必要なところには必要な経費を充当し、切るべきところは思い切って切るという判断が必要だ。それを県民と共有していくためには、情報公開は不可欠だ。そして、議員の日常活動の在り方(欧米では地方議員はボランティア的な側面もある)も、そろそろ見直していく必要があるように思う。県民の皆さんも、議員を「先生」にしてきたことの反省も込めて、外からの声もどんどん議会に寄せて頂きたい。この政務調査費等検討委員会は、今のところ非公開で行われているが、ほぼ意見が出尽くし、委員会としての方向性が見え始めたら公開にするそうだ。始めからでもいいような気がするが、マスコミが特定の人の発言などを断片的に取り上げて、委員会の考えとして一人歩きするのが心配だそうだ。
さて、宮崎県議会は、九州の県議会で初めて、政務調査費の1円からの領収書添付を始めるそうだ。熊本県議会も、もっと情報公開がもっと進むよう、委員として活発に発言していきたい。