大分県教委だけの問題か? [みどり日記]
ここ数年、次々に教員の不祥事が明らかになっている。飲酒運転、酒気帯び運転から、児童・生徒へのわいせつ事件、体罰という名の暴力事件まで。処分されてもまた発生と、その都度、県教委も教育事務所や管理職を集めて、再発防止の訓辞をしているが、それでも後を絶たないのはどういうことなのか。教員は聖職者とは言わない。教員も人間だ。しかし、好ましくない教員としての姿勢どころか、「犯罪者になるな」という、人間として当たり前の規範が求められているといことが、つくづく情けない。
教職員の多忙化やそれ故の孤立化等、職場環境が改善される必要があることは、それも一つの要因と見られる病気休職者数や精神疾患患者数の激増にも現れている。しかし、それだからと言って、この絶えることのない犯罪が許されるわけはない。瞬間の自分の行動が、その後、周囲や自分自身にどう跳ね返ってくるかの「想像力の欠如」も甚だしい。
私のところに入ってくる情報の中には、明らかに犯罪だと思える体罰もある。被害に遭った子どもたちも含め、保護者や支援者がなんとか表に出さず、当該教員の姿勢や学校側の対応に改善を求めても、当該教員は、自分たちの方が被害者だという態度でいると言う。子どもはもちろん、保護者、管理職、そして県教委、更には社会を舐めている。こんな教員こそが不適格教員だ。
折しも、大分県では、教員採用試験や昇進試験に関わる校長、教頭、県教委幹部による不正が発覚、激震が走っている。案の定、逮捕された幹部の証言の中から、県議の介在もあったと報道されている。いわゆる「口利き」だ。議員になってすぐの頃、私のところにも、「教員(や職員)の採用試験を受けます。よろしくお願いします」といきなり、履歴書が送られてきたり、電話で依頼されたことがあった。その時までは、今ほど「口利き」が悪だという社会の共通理解はなかったが、「議員という立場は特定の個人に利益誘導するために使ってはならない」と、すべてを断ってきた。議員の中には、県教委に、合否の発表の前に知らせてほしいと依頼する人もいたようだが、これとて、「この受験者は、あのセンセイと関係があるのか」と、暗に手心を加えて欲しいと言わんばかりの依頼にもとられる。
さて、大分県で発覚した教員採用や昇進についての今回の不正、熊本でもありはしないかと誰もが思っている。大分県でも、金品の授受を伴う犯罪、口利きでの便宜供与等、どの程度をどこまで遡って調べるのか、あるいは証言以外に証拠はあるのか等、解明には難しい点も多々あると聞く。本県においても、税金が使われる公務員の採用や昇進に、不正の余地が無いか、これまでの仕組みを再検証し、必要な実効ある防止策を急がなければならない。来年度から知事部局が施行する「要望や口利きの文書化と情報公開」の仕組み作りに、県教委でも直ちに取り組む必要がある。
今年度の教員採用試験が目前だ。大分県同様、臨時採用の先生が担任を持っているなど、「本採と同じように働いているが、一向に採用されない」と、何年も受験し続ける人が多い熊本県だ。親が教員や管理職や県職員の教員は有利だと、まことしやかにささやかれている実態もある。教育界への口利きが多かった議員もいたようだ。
本県の不祥事の多さは、教員採用段階での基準のあり方の不透明さ、あるいは管理職昇進や配転が、同僚の管理職や“力のある誰か”の働きかけによってなされることと、相関関係が無いと断言できるのだろうか。不幸なのは、一部の、教員としての当たり前のモラルもなく、力量も無い教員に教えられている子どもたちであり、体罰という暴力を平然と学校現場で行使し、子どもや保護者や心ある同僚職員や管理職を舐め続ける教員も現に存在することだ。
「子どもを真ん中に置いた教育現場の実現」に、これ以上の不正と暴力などの犯罪は許されない。