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2009年02月25日

政務調査費等の今後のあり方、議員活動のあり方

一昨年から議論してきた政務調査費等議会経費のあり方について、一昨日の「政務調査費等検討委員会」で答申をまとめ、委員長が議長に提出した。今後、議会運営委員会で各会派が確認し、決定する。九州管内の県議会としては、見直しの内容を決定した最後の県議会となってしまった。確かにスピード感が欠如していると言われても仕方ない。本来なら、2007年度中で結論は出していてよかった。他県と横並びを気にしていたのか、できるだけ目減りを少なくしたいのか、多数を握る自民党の意向や事情が反映された委員会開催の頻度に、委員の一人として、正直苛立ちを感じた時もあった。

遅れた一つの理由として、知事選の時期と重なり、財政再建を打ち出していた蒲島県政での職員給与の削減が必至となり、当然議員報酬の見直しも議論の俎上に載ることから、昨年末に削減内容が決まることを受けて最終結論を出そうということもあった。委員長が馬場県議に変わり、議論も若干スピードアップした。これまでに、1)政務調査費の使途は1円から領収書を添付し全面公開すること、2)議会開会中の費用弁償は、1日あたり5000円を定額とし、交通費(実費)と必要な宿泊費(13,300円/一泊)は別途支給とすること等を、委員会内部では決めてきた。1)については当然ながら、2)については、民主・県民クラブとしては、5000円は不要であり、日当と受け取られて仕方なく説明がつかないと主張しが、既に熊本市議会でも3段階の定額で決めていたことから、自民党の委員はこちらとの整合性を考えたようだ。定額分を既に廃止した県議会もあれば、5000円もしくは3000円としたところもある。

また、友好都市訪問(広西壮族自治区、忠清南道、モンタナ州)については自粛となった。つまり原則中止。しかし、議長判断でどうしても必要な時は、人数・予算を縮小して行うこともあり得るとなった。あくまで相手国があってのことだから、友好関係に亀裂や失礼がない限りの訪問はあってしかるべきだという判断だ。

海外視察である4年間で一人100万円の視察費については、今期(残り2年間)は凍結。“解凍”がいつになるかだが、よほどの財政好転でない限り難しいと思う。これについては、「一期生は別扱いにして、認めてもらいたい」という意見もあったが当然ながら認めなかった。また、「財政が好転したら、海外・国内問わず使える視察費という形に変えてはどうか」という意見もあった。ただ、私個人的には、そのために政務調査費があり、県民には理解しにくいのではないかと思う。

さて、熊本県議会では、2年前の改選時に既に他県に先駆けて定数を55から49に減らし、議員報酬額も改選前から7.5%カットしていた。今回の一連の議会経費の見直しでは、議員によって若干異なるものの、平均すると限りなく3%近くのカットになる。つまり、2年前から比べると10%以上のカットに相当するわけだ。議員の中には、ここまででもういいではないかという意見も多かったが、県財政が危機的状況であり、経済不況も深刻な現在だから、議員報酬についても新たに削減することは当然だろうということになり、更に3%カットということで落ち着いた。民主・県民クラブも含め、各会派から異論はなかった。

本音としては、報酬カットは困るという議員が大半だ。何故なら、事務所を構え、秘書的な職員を雇用する従来の議員の活動からすれば、月額30万円の政務調査費分はそれに消え、政務調査活動に支障を来すということだ。ちなみに政務調査費は、人件費や事務所に充てることも認められている。私などは、事務所機能は自宅の一室(もちろん政務調査費には計上していない)とし、仲間はいても秘書はおらず、人権費も含め、現行の政務調査費で賄える範囲だ。しかし、冠婚葬祭等に頻繁に出る議員たちは、政務調査費から支出できない経費を議員報酬から賄わざるを得ないので、世帯の台所事情は決して楽ではないはずだ。我が家とは異なり、若い議員には子どもを含む扶養家族がいる。

ただ、各々の事情は理解できても、もうここら辺で、議員活動のあり方そのものも考えていかなければならない時期に来ているのかもしれない。日頃から地道に県民の声を聞き、県民の目線や学ぶ姿勢を持ち続け、酒席より勉強会などによく顔を出すことで、政策の引き出しをたくさん持つような議員が当選できる、そんな有権者側の意識や政治環境作りも大事なのかもしれない。そうすれば、“地盤や看板やカバン”が無い人も議会に登場する余地ができる。私にとっても大きな課題だ。

2009年02月24日

芦北高校における特別支援教育の実践報告会

今日、文科省指定の「高等学校における発達障害支援モデル事業」を受けている芦北高校研究発表会に参加するために、早朝からあしきた青年の家に車を走らせた。公共交通である九州新幹線やローカル線の肥薩おれんじ鉄道の接続の利便性の悪さや、高台にあるあしきた青年の家から最寄りの駅までのアクセスも含め、私には現実的ではないので、車を使った。しかし便利になったもので、南九州自動車道が田浦まで開通しているため、城山下代の我が家を8時20分に出て、松橋から高速に乗り、9時30分には現地に着いていた。高速自動車道での時間短縮も今更ながら実感させられた。

さて、今回の事業だが、平成19・20年度の2カ年の事業で、全国13カ所のうちの1カ所が本県の芦北高校だ。芦北高校には、発達障害のある生徒が在校しており、彼らの学校生活や就職等進路実現での支援のあり方が、実践を含めて報告された。校内では、3人の教輸が特別支援教育コーディーネーターに任命されており、校内委員会等教職員集団全体での取り組み、校外の専門機関を交えた地区コーディネーター会議、他の生徒との関係作り、保護者との支援の必要性についての共有化、実習企業における理解と支援等々、丁寧な取り組みがされていることに頭が下がる思いだった。

発達障害の児童・生徒はどの学校にも在籍している。知的障害も併せ持つ生徒もいるが、学力面で問題はなく点数が取れる生徒や高い点数を取る力を持つ生徒も多い。試験でそれなりに点数をとるため、そのまま高校を卒業し、大学や大学院まで進む生徒もいる。しかし、結局就職につながらなかったり、就労が続かなかったりして、後に「発達障害」が確認されるケースも少なくない。発達障害のある生徒の多くは、これまでは「変わった生徒」、「浮いた生徒」、「手のかかる生徒」、「人間関係が作り辛い生徒」と認識されていた。しかし、適切な支援と理解があれば、問題なく生徒集団などコミュニティーの中で活動していき、生きていくための力をつけることは可能だ。

「昔は叱ったり、厳しく指導することですんでいた生徒が多かったが、今は対応が難しい。中退したり、すぐ不登校になってしまう」という先生方の悩みを耳にする。ひょっとするとそれらの生徒には、「発達障害」のある生徒として、配慮や支援が必要だったのかもしれない。生徒への画一的な対応ではなく、個として見つめ対応していき、そこに「発達障害」についての理解や知識があれば、対応もスムーズになり、生徒にとっても学校が安心な場所となるだろう。

このような対応を進めていくことは、「発達障害」でなくても、先生側から見て“扱いにくい”生徒や、問題行動を起こす生徒へも、“支援”を意識して丁寧に対応することを習慣づけていくことになると思う。決して、片っ端から「発達障害」とラベリングしていくことが、特別支援教育ではないことは言うまでもない。さて、今回の事業での取り組みは、全県下の高校及び小・中学校でも進めていかなければならない。今回の代表質問でも、今後の特別支援教育への取り組みについて質問する予定だ。

2009年02月23日

映画「おくりびと」に思う

以前は、映画館で邦画を観ることはあまりなかった私だが、最近は、洋画に偏見がある夫(ハリウッド映画嫌い)の影響か、邦画と洋画の半々で映画館に足を運んでいる。そんな中、タイトル、ポスターなどで想像する限り、あまり気が進まないなと思いながら観たのが、「おくりびと」だった。何だか辛気くさそうに思えた。しかし、この映画は、そんな予想を見事に裏切って、私を笑わせ、泣かせ、死をテーマにした映画であるにも拘わらず、温かい気持ちにしてくれた。

私が5歳の晩秋のある日、父は突然帰らぬ人となった。「早朝、父の交通事故死を伝えにきた会社の人」、「母の悲嘆」、「病院から戻ってきた母がすすり泣きながら私を抱きつつんだこと」、「家に戻り、頭を包帯でぐるぐる巻きにされ、布団の中で身動き一つしない父」、「初めて経験した線香や菊の強烈なにおい」等々・・・。時系列で流れたその日の記憶は、40年以上たった今も不思議と鮮明だ。幼い心は、父親の死を通して、何とも理不尽で、残酷で恐ろしいものが「人の死」と認識した。

成長するにつれ、人生の様々な場面に遭遇し、時に死と隣り合わせの経験を経ながらも、私は今を生きている。そして、想像せずにおきたくても、着実にあるいは突然に、「あの日」はやってくる。つい一昨年は、身近な存在だった祖母の天寿とも言える自然な死の場面も経験した。自分自身のこととも含め、しっかり向き合わなければと思っていた。

そんな時観たのが「おくりびと」だった。ひょんなことから、納棺師という仕事に出くわした主人公が、戸惑いながらも一人前になっていくというストーリーだ。映画の中に登場する死者たちを通して、彼らの人生背景や家族の状況も垣間見られ、一人一人の死がたった一つであり、特別であるとも感じさせてくれた。温かく、穏やかで、時にユーモラスな場面もちりばめられた珠玉の作品となっていた。

この「おくりびと」が、日本のみならず、世界でも受け入れられ、高い評価を受けたのももっともなことだ。アカデミー外国語作品賞の受賞を心から喜びたい。「おくりびと」の脚本は、天草出身の小山薫堂氏によるものだ。小山氏も脚本家デビューでとんでもない賞がついてきたわけだが、今後もプレッシャーをはねのけて、活躍し続けていただきたい。これって県民栄誉賞ものかもしれないと思うのだが、さてどうなるだろうか。

2009年02月21日

鞠智城が最優先?

昨日20日、前知事の時のままであった県のホームページがリニューアルされた。蒲島知事の新県計画である「くまもとの夢4カ年戦略」が出来たことを受けて、一新されたのだろう。

実は、ホームページが更新された昨日、印刷関係の仕事をしている知人から電話があった。その方によれば、「ホームページのトップにある『観光・文化・教育』から入って、文化のところに、国営公園化として鞠智城が項目の中に、いきなり登場しているのはなぜですか?」と不思議がっておられた。つまり、「世界遺産や国宝より先に鞠智城が来ているということは、県の一押し文化財が鞠智城ということですか」と。

返答に窮し、昨日のホームページリニューアルを知らなかった私は、早速覗いてみた。確かに、おっしゃるとおりだ。大項目の次の中項目(何と表現していいのか?)に、いきなり固有名詞が登場していることに違和感を覚え、それが鞠智城であることも驚きだった。これがわかったのは、昨晩だったので、来週担当に聞いてみたいと思うが、何とも不可解だ。

「くまもとの夢4カ年計画」は12月県議会で承認しており、承認した計画を見ても、世界文化遺産候補や国宝を有する永青文庫や国宝の青井阿蘇神社が、鞠智城より先に書いてある。蒲島知事の任期中に九州新幹線は全線開通し、この大切な時期を逃さず、文化と観光を磨き挙げ、来訪者に足を運んでいただくには、まずは熊本市では熊本城、永青文庫、地域では青井阿蘇神社、世界文化遺産候補が優先ではないか。

3年前に韓国の百済博に議会視察で参加した。百済時代の遺跡が九州や西日本に多く残こっていることに、今日までの両国の深いつながりを改めて感じた。韓流歴史ドラマでもそれを確認できる。しかし、訪れた忠清南道の扶余博物館で、鞠智城のような遺跡は、本県だけにあるわけではないことも知った。もちろん重要性を過小評価するつもりはないが、今は、何より国宝や世界遺産候補など、文化的価値が確定している文化財こそ、優先してアピールしていくべきではないのだろうか。皆さん、いかがお考えだろうか。
リニューアルされた熊本県のホームページ

2009年02月20日

県の不正経理はシステムの問題

本日、熊本県、県教委、県警の不正経理問題の実態が、調査の結果、明らかになった。総額1億円を超える額に及んだ。蒲島知事が就任してから、「裏金はないですね」と念を押したものの、出てこなかった経緯があるが、やはりあった。職員の中に長年引き継がれてきた「遣り繰りシステム」を、不正であるとかまずいとか思う感覚が、そもそもなかったのかもしれない。あるいは、自分自身のみならず他人や組織全体に影響が及ぶことを考えると、とても口に出せないということだったのかもしれない。昨年末、自然保護課での不正経理が発覚して、知事が厳しい処分に言及して初めて、本気で県職員も実態の申し出に応じた形だ。

議会人としても、チェックできなかった点に対して、県民の皆さんに率直にお詫びしなければならない。ただ、これまでも議会で何度も議員が質問してきたが、歴代知事は「裏金はない」と言い切って、厳しく調べようとしなかった点は、指摘しておきたい。職員を信じきっていたか、パンドラの箱を開けたくなかったかだろう。

さて、これまでの不正経理はどうしておこったのだろうか。紙一枚、鉛筆一本も税金であり、大事に使うことは当然なのだが、必要な物を必要な時にタイムリーに判断し、購入できる仕組みがないため、遣り繰りに走らせた点もなかっただろうか。時間がかつてより速く過ぎる今、政策判断も企画も執行も、スピーディーに進め、県民ニーズに対応しなくてはならない。物品購入システムの硬直化は要検討だ。

更に、誰もが指摘し、議員としても実感しているが、単年度主義予算のあり方も問題性を孕んでいる。国の事業費は、当然他の事業には使えないが、その事業を担当職員は、県事業も含め複数持って、同時進行させている場合が多い。その際、事務費で購入されるペンなどの備品を、「このペンはこの事業の書類作成にしか使えない」などということは、実態におよそ合うものではない。国の事業、県の事業という線引きは、現実的には難しいようだ。

そこで、「予算執行残となって、次年度の事業予算の縮小につながってしまうし、事業の性質に関係なく使われる備品なのだから、この残金で購入しておこう」ということが起こったのだろう。好ましいことでないことはわかるが、現場の苦しさも幾分理解できる。「つけかえ」や業者への「預け」などが起こる仕組みはこんな事情から作られてきた。

だとすれば、これは自治体だけの問題ではない。国の単年度予算主義の見直しも含めて、地方が地方の実情にあったやり方で、執行できる体制作りこそが重要ではないか。自治体においても、経費節減が奨励され、評価されるような仕組みを作るべきだ。不安を持ちながら、執行残をつけかえたり、預けたりしなくていいように、再発防止への真摯な取り組みが重要だ。

不況の今、県民の行政への目は一層厳しい。しかし、まじめに県民サービスの向上に取り組んでいる職員も決して少なくない。むしろ大半だ。県は”悪の権化”ではないはずで、これまでの仕組みが不正を作る余地を与えてきたこと、新しい仕組み作りに取り組むことが何より大事であることを、マスコミも冷静に報道していただきたい。もちろん、明らかな私的流用は厳正な処分の対象になるが、たまたま庶務等の担当でつけかえや預けに拘わった職員などは、むしろ気の毒であり、知事には温情ある対応をお願いしたい。ところで、県警については、一件だったとのことだが、本当にこれがすべてなのだろうか。あまりの差に首を傾げてしまうのだが。

2009年02月19日

知事公邸を初訪問

11年も県議をしているが、昨日初めて県知事公邸に入った。亡くなられた福島知事は、改選毎に新人議員を招いて懇親会をされていたようだが、私は補選組だったため、その機会はなかった。そうこうしているうちに、福島知事ご逝去となった。もっとも、補選組の大西県議、馬場県議は、それぞれ県議だったお父様の関係で、とっくに訪問されていただろうが。そして何故か、その後8年間の潮谷知事の在籍中も、ご縁が無く、一度も訪ねたことはなかった。

さて、蒲島知事になられてから、県有資産でもあるので、一度くらいは訪ねてみたいなと思っていたところ、県議たちへのご案内があった。知事公邸での懇親会は、大所帯の自民党は3回?程に分けて1月に、民主・県民クラブ(鎌田県議は既に後援会総会を設定していたため欠席)、無所属改革クラブ、新社会党、無所属議員の計11名で昨日の開催となった。ちなみに公明党も2月議会後とのことらしい。

知事公邸は、築40年というから、それなりに年季が入っている。ただ、確かに、今、立て替えたり売却する必要もないと思った。小綺麗にしていて、“清貧”な蒲島知事にお似合いだ。耐震工事は済んで、建物としてとりあえずは安心らしいので、これからも様々な交流や持てなしに、このまま活用していただきたい。

さて、懇親会だが、寿司店からとったお弁当とおつまみ、それにビールや焼酎が並んでいた。もちろん会費制で、到着するなりまず各自3000円払った。お弁当は、きちんとした黒い箱に入っていたので、恐らく2000円くらいではなかろうか。ビールは熊本に工場を持つサントリーのプレミアム。ちなみに、日頃、350mlの低カロリーの発泡酒、第三のビールなどを夫と半分ずつささやかに飲む程度の私は、改めてプレミアムの香りの良さには驚いた。でも、香りはいいが重たい気もする。焼酎は、民主・県民クラブから、Rびん(リターナブル)に入った大石酒蔵の「文蔵」を手みやげにした。

議員と知事がどんな話をしたかは、差し障りもあるのでオフレコにしたいが、とても楽しい一時だった。知事もお酒は強いほうだが、翌日に会見があるとかで、ほんの少しだったようだ。議員たちから、「中川大臣のごつなっといかんですもんね」とか「自分も人ごとじゃなかなあ~」とかいう声が聞こえていた。知事もお忙しいので、こんな会を頻繁に持つのは難しいと思うが、年に一度くらいは議員たちとも議会や県庁以外でも、今回のように懇親の場を持たれるのはいいことだと思う。

さて、会はお開きとなって皆議員たちは立ち去った。車の代行を待っていた私と西県議が公邸に残っていたところ、秘書課の二人と知事が、弁当箱やコップを片づけ始めた。ゴミ袋を持ってきて、手際よくゴミを入れていったり、弁当箱をまとめて玄関先まで運んだり、知事も当たり前というように動いておられた。まあ、アメリカなどでは当たり前の光景ではあるが、ちょっと感動して、思わずこの時の知事の姿を携帯に納めさせていただいた。(いつか公表します!)私たち二人も当然お手伝いしながら、「しまった!議員たちと後片づけまでしていこうと言うべきだった」と少々恥ずかしく思った次第だ。議員さんたち、次の時は片づけましょうね!!

2009年02月18日

厳しい中での来年度予算

世界同時恐慌とも言うべき嵐が吹きまくる中、蒲島県政の本格予算である2009年度当初予算案が本日示された。いつものように午前中に自民党、午後に民主・県民クラブ、他の会派・無所属議員への予算説明が行われた。併せて、県財政再建戦略もまとめられ、財源不足解消を3年間で解消していくとの方向性が示された。改めて、大変な時代と実感する。

内容についてだが、極めて厳しい中で蒲島カラーを出すのに、腐心した様子がうかがえる。もちろん、いくつか気になる点もある。たとえば、聖域ない見直しが果たして徹底的に出来ているのか、緊急経済対策等で雇用確保は大切だが、一過性の対策になっていないか、過度に潮谷県政カラーの“払拭”しようとしてはいないか、各ダム問題での対応に整合性はあるのか、等々。これから、県民の皆さんからの意見を聴きながら、質問を準備していきたい。

さて、蒲島知事は出馬の際、どん底の県政を立て直し、夢のある県政に舵を切りたいと訴えられた。川辺川ダム問題も含め、長年の県政の重要課題を、自分が知事である間に一つ一つ解決したいという思いは伝わってきているが、それでも複雑な経緯を知れば知るほど、難題であることもあらためて痛感しておられることだろう。難題に取り組みながら、「夢」を紡ぐのは容易ではないが、それでもやらざるを得ない。

蒲島県政が歩みだした途端の世界的経済危機は、一気に県内隅々にも影響を及ぼし、県民を不安に陥れている。ただでもじり貧なのに県政には大打撃だ。知事には、運が悪いしお気の毒だとも思う。しかし、ものは考えようだ。グローバルな危機だからこそ、世界や日本中にネットワークを持つ知事が、誠実かつ地道に、ローカルな人脈を作っていけば、おもしろい展開になるかもしれない。まさに私はそこに期待している。

先日開かれた姜尚中氏など有識者によるくまもと未来会議や、東大総長の小宮山宏氏の講演に若手経営者を交えてのシンポジウムなども、とても聞き応えがあった。質疑応答で手を挙げた参加者の皆さんも、ツボを押さた質問や指摘をしておられた。“官製”の講演やシンポジウムは眠くなることが多いが、これらは新鮮だった。かつては、県主催ともなれば、気の進まない県職員の“動員”もみられた。確かに、2会場とも県職員も多かったが、皆さん、動員されたという思いはなかったのではないだろうか。

いずれにしても、金の無い今だからこそ、県職員もモチベーションを持ち、知事とともに進もうと思ってもらうことが何より大事だ。だから、いつまでも知事より自民党議員に気を遣ったり、はたまた“政権が変わりそうだから民主党議員とパイプ持っておかなければ”などと、議会対策ばかりに腐心する管理職の下では、部下はうかばれない。公務員として県民目線で仕事をしたいという職員の士気を高めていくことのできる管理職が増えていくよう、知事にはそんな組織作りにも力を入れて頂きたい。こんな点も質問に盛り込みたいと思ったりしている。

2009年02月16日

政治家の”迷言”と文学者の名言

朝のニュースで、G7後の中川財務大臣の会見を見て、一瞬血の気が引いてしまった。「大丈夫?ひょっとして脳梗塞の前兆では!」、「早く医者に診せなければ。こんな健康状態で何故会見させているのか」と、側近を始めスタッフの常識を疑ったほどだ。しかし・・・、その後、同僚の政治家などの発言から、彼はかなり酒癖が悪いのだと知り、マジメに心配したのにと少し腹がたった。酒により赤ら顔で登庁したり、酒の臭いを漂わせたり、これまでもろれつが回らなかったこともあったりと、“業界”ではつとに有名であったらしい。

中川氏と言えば、父、中川一郎氏が政治家として道半ばで自らの命を絶ったという、辛い経験を持つ政治家だ。同じ道を歩む者として、なんらかの不安を抱えながら、酒でそれを紛らせているのかもしれない。タカ派の政治家中川昭一にも、そんな一面があるとしてもおかしくはない。

ただ、そんなことに思いを至らせたとしても、今回の失態は“迷走日本”を世界に発信し、決定的に印象付けてしまった国益の大損失に他ならない。ここに至るまでも、麻生首相、小泉氏の茶番発言など、迷走発言は枚挙にいとまがないほどだ。コントロールの効かない政府・与党が、ダッチロールし続けながら舵をとっている今が、何とも恐ろしい。

ネットワーク社会である今日、世界はつながっている。そして、地方都市である熊本でも、日本のあらゆる町や世界の都市と、良きに付け悪しきにつけ、常にリアルタイムで情報が行き交っている。情報だけではなく、当然経済でも影響し合っており、今回の世界同時不況は、それを嫌と言うほど、私たちに実感させた。「解雇された」、「労働時間を短縮させられている」という声は身近に聞こえてくる。信も問われていないひどい発言を繰り返す現政権を終わらせたい、与野党逆転させたいという思いは、国民にほぼ共通し日々高まっている。だから当然政局は大事だ。しかし、まずは、路頭に迷いう人だけは出さず、なんとか悲惨な事態を回避することが、政治に課せられた使命だ。地方議会でもしっかり取り組みたい。

さて、そんな混沌とした日本の政治も意識してか否か、作家の村上春樹氏が、友人知人や市民団体から反対されながらも、イスラエルでの「エルサレム文学賞」の授賞式に式に出席した。そして村上氏は彼の地で、人間の魂に訴えかける権力への抵抗メッセージは送った。彼なりのレトリックで、国家や権力を「壁」、壊れやすいが自由で尊厳を持った個である人間を「卵」とし、「私はどんな時でも卵の側に立つ」と語った。恐らく、聞いていたイスラエル人の中には、ガザへの攻撃を正当化させようとする国家の一部としての自分と、本心では魂で繋がりあえるものならと願う自分を、村上氏のスピーチを聴きながら客観視した人も少なくなかっただろう。これは、イスラエルとパレスチナ自治区間だけの問題ではなく、いつ私たちにも突き付けられかわからない問題だ。

今後の世界を考えた時、いつどんな不測の事態が起きるかわからない。世界各国で多くの読者を持つ村上春樹氏の文学なので、そのメッセージは少なからぬ影響を及ぼすものと期待したい。ところで、氏の問いに私はこう答えたい。「政治との関わりが長くなり、『壁』側の体質や理屈が、否が応でもわかってきました。でもだからこそ、どんなことがあっても、私も『卵』側の一員であり続けたいと思います」と。

2009年02月08日

議員活動あれこれ報告

議員になって11年が経過した。昨年12月議会で10年勤続表彰を受けたが、何とも複雑な思いで受け取った。そもそも表彰という制度も大仰であまり気が進まないのだが、それ以上に、10年間で県政の中で進んできた取り組みもあれば、あまり進んでいない面も多々あり、こういう節目では後者の方が頭を過ぎるわけだ。更には、三位一体の改革以降顕在化してきた格差の拡大に追い打ちをかけるような、昨年秋からの世界同時不況の地方への影響。これは正直言って、今後どんな事態が起きていくか、一地方議員の想像を超えそうで、如何ともし難い思いにもさいなまれる。とにかく、どんなことが起きようと、生活者の目線を持ち続け、立場上知り得る情報を正確に掴み、必要な対応を行政にも働きかけていきたい。

さて、ここ二週間ほどのスケジュールを列記してみると・・・
・大津町議選の応援・・・唯一の女性議員鈴木むつよさん再選される!
・八代東高校定時制存続の話し合いに同行(山本教育長と)、また1日には八代での集会にも参加・・・教育長との意見交換では平行線。八代市内にある八代工業と八代東の定時制を一カ所にするという単純な話ではないのだが。それぞれの歴史と機能と今後のあり方は異なる。
・熊本発の協同組合集会でコーディーネーターを務める・・・株式会社方式でなく、働く人が経営に参加し、利益を分配する働き方を支える「協同組合」という働き方。これを支える「協同組合法」が国会でも超党派で動きつつある。集会では先駆的な実践の報告と今後の課題を確認する。時宜に合った「新しい働き方」の模索に関心が高まりつつある。ちなみに熊本県議会でも意見書を国に送った。
・障がい者の就業支援研究会・・・就労移行支援の進捗や取り組みの報告と意見交換。自立支援法では就労支援の仕組みと現実のギャップも。昨今の不況は障害者解雇を後押ししつつある。研究会参加者の熱心な取り組みとともに現実の厳しさを改めて確認する。
・道州制問題等調査特別委員会視察・・・京都の中山間地の水源の里の取り組み(綾部町)、政令市移行となった静岡市(平成16年)と浜松市(平成18年)を訪問。静岡県も。両市の静岡県との関係性の濃淡を知る。浜松市には「(静岡市には手厚かったのに)県から業務がかなり押しつけられた」との感があるようだった。熊本市とは異なる事情と合併のプロセスではあるが、政令市移行が現実的になっている熊本市への支援と県との役割分担等を改めて考えさせられた。
・県政への意見を伺う会・・・松野参議院議員の国会報告も。太陽光発電等、エネルギーに関する意見交換が中心となった。
・「熊本市男女共同参画推進条例」の骨抜き強行採決に抗議する集会・・・市執行部案は男女共同参画社会基本法や各地の条例から大きく後退した時代錯誤条例となった。この改悪案を採択したのは49名の市議のうち、自民党・くまもと未来(幸山応援団も含む!市長が可哀想))・公明の3会派と無所属の女性の36名。反対したのは、民主・社民系のくまもと市民連合と共産党の13名。ちなみに女性議員は、公明が2名、くまもと市民連合2名、共産党2名と無所属の女性1名の7名。賛否は分かれた。基本法を作ったのは、自民党と公明党じゃなかったっけ?法律に合致してない条例ってあり?一連の経緯を東すみよ市議と東美千子市議(ともにくまもと市民連合)と市担当者が説明。参加者間で問題点を共有し、今後どう取り組むかを議論。それにしても、市議たちの認識の低さには唖然。これまで一生懸命取り組んできた担当者が気の毒だ。

さて、代表質問に向けて、今週も調査を更に進めて行かなければ。時間との闘いになりそうだ。


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