32歳、黄泉の国へ [みどり日記]
障害のある仲間たちと「ヒューマンネットワーク熊本」を立ち上げて、もう18年になろうとしている。この間、障害のない方々の関わりもたくさん頂いて、活動のすそ野も広がり、当事者団体として熊本に根付くことができた。
そんな関わりのあった方の一人に、江原佳一郎さんもいた。彼は、YMCA学院の介護福祉科に学び、今もヒューマンネットワーク熊本で活動を共にしている職員の同級生だった。村上博市議の選挙スタッフとして活動したり、ヒューマンネットワーク熊本の活動を手伝ってもらったりしていた。その後、第一病院で介護福祉士として働いていた。笑顔の素敵な爽やかな青年“だった”。・・・そんな彼は、一昨日、突然逝ってしまった。享年32歳。あまりに若すぎる。
半年前に胃にスキルス癌が見つかって、既に手の施しようがなかったそうだ。訃報を知らせる知人からのメールがとても信じられなかったのだが、葬儀に参列して江原さんを襲った悲劇に接し、現実として受け止めることとなった。看護師である妻の由美さんは、佳一郎さんが癌を告知された時、「(病気になったのが)由美や家族でなくて自分で良かった」と、まず語ったこと、看護の日々が続く中、由美さんや姉妹に「食事にでも行っておいで」とイタリアンレストランを予約してくれたこと等々、佳一郎さんがいかに思いやり深く強い人だったかを、涙ながらに語られた。2歳になる一人娘の歩希ちゃんが、「パパだっこ」とせがんでも、抱くことができなかった死期迫る頃。さぞかし無念だったことだろう。
私の父も江原さんと同じ32歳で逝った。弟は歩希ちゃんと同じ2歳。母は30歳だった。父の無念さと母の衝撃的な悲しみを、江原さん家族に重ねて、45年経った今、改めて感じた。短い人生だったとは言え、父のように、必ず江原さんの生きた軌跡も、残された家族や回りの人たちにしっかり刻み込まれていく。私もこれから、江原さんの温かい笑顔を思い出し、折々ご家族に思いを馳せて行きたいと思う。ご冥福をお祈りします。