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今どき、天下りを肯定? [みどり日記]

6月県議会の一般質問で、民主・県民クラブの濱田県議が、県職員の天下りについて知事に質問した。この天下り問題(県幹部の再就職問題)については、私が議員になった後、歴代の福島知事、潮谷知事の時、私を含め、自民党以外の多くの議員が何度も取り上げてきた。確か、最初の頃は、どこに何人天下りしているかは、具体的に答弁がなかったように記憶している。その時の“言い訳”が、「県職員も退職後は民間人になっているので就職先は明らかにできない」とか「斡旋などはしていない」というものだった。

その後、情報公開が当たり前の時代へと推移していく中、県は、県出資団体や関連団体などに、何人再就職しているかを開示し始めたが、その後も変わらず、受け入れ団体が県との関係を重視して、恒常的に○○部長が来るポストとして、待っている実態があるのか、幹部の行き先は決まってきていた。果たして、本当に県職員だった人でなければ務まらないポストばかりなのか。それも、一般の方はハローワークに並んで仕事を探す中、県職員幹部だっただけで、エスカレーターが用意されていることに、やはり一般県民は不公平感をぬぐえないのではないか。たまに、独自の能力や考え方を持ち、前職のつながりのない職場や職業についておられる人もいるが、極まれだ。多くの方々は、天下っておられる。

知事は、県職員の県関連団体や企業への再就職は、否定されるものではなく、県職員としての経験や力を請われて再就職しており、当然であるとの認識を明らかにされた。県職員幹部からすると「よく理解していただき、何と有り難い知事!」ということだろう。しかし、それはあくまでも上に登りつめた人たちだけ与えられた恩恵だ。濱田県議の“リサーチ”によると1000万円以上の報酬を得ている再就職組もいるらしいが、退職後に年金満額支給までそのような安心できる待遇が保障されるなら、県職員として「何が何でも登り詰めてやるぞ!」とか「どうやったら、(どの人に、どの議員についていけば)登り詰められるか」と、「県民へのサービスを一番に考える」という本来持つべきモラルを横に置いて行動させることになりはしないかと疑問を持つ。そんな人たちの捨て石にされてはたまったものではないという職員たちの叫びが聞こえる。

もちろん、すべての幹部職員がそうだとは言わない。実力ぷらすαで、上がってきた人もいるだろう。しかし、過去も現在も、この何とも言えないαの部分の方が、実力より大きくはなかったか。更に、この実力を、そつなくこなすとか前例を踏襲して進めることとか影響力のある議員に覚えよろしくすることと勘違いしている人もいるだろう。もうそろそろ、今のような困難な時代、そんなことに心血を注ぐのではなく、強権的でないアサーティブな進め方で部下の信頼を得て、本来の使命(県民の利益第一)に基づく職務を遂行する職員が、これから幹部になっていけるような熊本県庁であって欲しい。

今回知事は、天下りはむしろ県職員の実力の証といわんばかりに、職員への信頼の厚さを議会で披瀝された。そんな知事の答弁に、ほっとしている職員とがっくり肩を落とした職員と双方いることも間違いない。様々な県政課題の対応には、間違った判断もあった。たとえば、先の荒瀬ダム撤去への顛末である。あんな事態に、誰も責任を取っていない(取らせていない)。それなのに、度を過ぎた職員への信頼を、天下り問題を絡めて議会答弁で語られるに至っては、「人を観る目があるのか、お人好しにも程がある」と、知事の認識に対しての批判が起こることは避けられない。少なくとも、歴代の知事も、県職員の再就職をあのような表現で肯定はされてこなかった。もちろん、挑発口調の濱田県議に、大人げなく反応されたのだろうと斟酌しても、一県議として、知事の答弁は聞いていて恥ずかしかった。また、知事は週刊誌等でも「川辺川ダム、荒瀬ダム、水俣病問題」を解決できたなどと、現段階での見識を語られているが、これらも率直に言わせていただいて、「事の認識が浅い」と感じざるを得ない。


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